
【連載】食べて、学んで、楽しめる!道の駅
2026.03.10
守屋之克
1日かけて遊び尽くせる、公園一体型の道の駅6選
道の駅キュレーターの守屋之克(もりや・ゆきかつ)さんによる人気連載「食べて、学んで、楽しめる!道の駅」。連載最終回のテーマは「公園」です。もはやテーマパークともいうべき、個性豊かな公園に隣接した6つの道の駅をご紹介。1日かけて道の駅を遊び尽くそう!
写真:守屋 之克
もはやテーマパーク!? 個性あふれる公園隣接の道の駅
「道の駅」といえば、かつては「ドライブの休憩所」というイメージが強かったかもしれません。しかし、広大な公園と一体で整備されていることで、旅の目的地となれるようなポテンシャルを秘めた道の駅が数多く存在しています。
今回は旅の目的地として楽しみたくなる道の駅を6カ所選んでみました。単なる立ち寄り場所ではなく、1日中遊び尽くせるスポットとしての贅沢な魅力を、ぜひ探しに行ってみてください。
目次
- 道の駅 みぶ(栃木県壬生町)|約52.4ヘクタールの敷地面積を誇る、日本一広い道の駅
- 道の駅 ちくら・潮風王国(千葉県南房総市)|海の幸も充実した、風光明媚な海岸沿いの道の駅
- 道の駅 小坂田公園(長野県塩尻市)|遊びもグルメも買い物も楽しめるアルプスの玄関口
- 道の駅 みのかも(岐阜県美濃加茂市)|昭和レトロな里山の風情に癒やされる
- 道の駅 西山公園(福井県鯖江市)|動物園や回遊式庭園も。四季折々に楽しめる公園でのんびり過ごす
- 道の駅 小豆島オリーブ公園(香川県小豆島町)|白い風車に青い海。地中海の休日を思わせるここだけの時間
1.道の駅 みぶ(栃木県壬生町)|約52.4ヘクタールの敷地面積を誇る、日本一広い道の駅
四季折々の花々が彩る「とちぎわんぱく公園」内の夢花壇。約60種、1万株の花々が楽しめる(写真提供:道の駅 みぶ)
「道の駅 みぶ」は、北関東自動車道壬生(みぶ)PAに連結したハイウェイオアシス型の施設で、高速道路からも一般道からも入れるのが特徴です。
現在リニューアルが進む同駅では、2026年2月に農産物直売所が先行オープンしました。地元農家から毎朝届く野菜や、地元食材をふんだんに使ったお弁当を販売するほか、リニューアル前から人気だったいちご専門店「Mibu FRAiSE(みぶふれーず)」も移転・併設。壬生産のいちごなどを使ったクレープやジェラートといった人気メニューも健在です。
(左)リニューアルオープンしたばかりの農産直売所。「Mibu FRAiSE」ではさまざまないちごスイーツをオンメニュー(写真提供:道の駅 みぶ)
また、4月上旬には、リニューアル第2弾としてレストラン、カフェ、セレクトショップもオープン予定。レストランでは地産地消をテーマに、ハンバーグやパスタなどを提供、セレクトショップでは、「栃木の美味しい」をコンセプトに、いちごや餃子、乳製品といった栃木ならではの多彩なお土産を取りそろえます。
リニューアル後のパース図。セレクトショップやレストランなどは4月にオープン予定(写真提供:道の駅 みぶ)
さらに敷地内には「壬生町おもちゃ博物館」もあります。1960年代から現代に至るまで、約9,000点の懐かしいおもちゃが展示されるだけでなく、北関東最大級の鉄道模型ジオラマでは、2種類のコースの運転体験(有料)も可能。入退場フリーで楽しめる屋内アスレチックも、子ども連れのファミリーから人気を集めるスポットです。
天気がいい日は隣接する「とちぎわんぱく公園」の開放感あふれる広大な芝生広場で、家族団らんのひとときを過ごすことができます。広大な敷地を歩き切れるか不安な方でも公園内には主要スポットをつなぐ「わんぱくトレイン」も運行しているので、休憩と散策、遊びを無理なく組み合わせられます。ドライブの寄り道スポットとしての枠を超えて、丸1日使って過ごしたくなる"公園一体型"の道の駅です。
「ぱなぱなのまち」「ハイウェーパーク入口」「おもちゃ博物館前」の3つの発着所を結ぶわんぱくトレイン(写真提供:道の駅 みぶ)
2.道の駅 ちくら・潮風王国(千葉県南房総市)|海の幸も充実した、風光明媚な海岸沿いの道の駅
海に面した気持ちの良い芝生広場。道路の向かいには花畑も広がる(写真提供:道の駅 ちくら・潮風王国)
「道の駅 ちくら・潮風王国」は房総半島の南端、目の前に太平洋が開けるロケーションが魅力です。海を望む約7,000㎡の芝生広場があり、潮風を感じながら、子どもたちも思いきり走り回れます。
フォトスポットとしても映える漁船のモニュメント。隣のじゃぶじゃぶ池は夏になると水遊びもできる
芝生広場の一角には、昭和30〜40年代にサバ・サンマ漁の全盛期を支えた漁船を再現した「第一千倉丸」がモニュメントとして展示され、展望デッキにもなっています。ここからの海景色は格別で、写真映えも間違いなし。堤防沿いには「ちくらアートな海の散歩道」として地元アーティストによる壁画が描かれており、彩りを添えています。
館内には大きないけすがあり、鮮度のいい魚を購入できる(左)。伊勢海老など旬の魚介類が盛られた「王様丼」(写真提供:道の駅 ちくら・潮風王国)
館内は漁業の町らしく、複数の鮮魚店や水産加工品店が並んでおり、市場のような活気。レストラン「はな房」では、地魚を豪快に盛り込んだ「王様丼」が名物で、見た目の迫力と食べ応えに満足できます。
隣接する花畑では花摘み体験も楽しめる。房総半島の春の風物詩だ
冬から春にかけては、隣接する「千田の花畑」も見どころ。ポピーやキンギョソウなどで彩られる時季は、芝生と海景色に"花の寄り道"を足せるのがうれしいポイントです。
3.道の駅 小坂田公園(長野県塩尻市)|遊びもグルメも買い物も楽しめるアルプスの玄関口
ぶどうの実ドーム、ターザンロープなどの遊具がそろう「子ども広場」(写真提供:道の駅 小坂田公園)
「道の駅 小坂田公園」は、塩尻峠の中腹、緑の丘陵地に広がる多目的公園です。近年の再整備で、子どもが遊べる場所と、大人が憩える場所のバランスがグッと良くなりました。天然芝のサッカー場「サンコーグリーンフィールド」は、Jリーグ松本山雅FCの練習会場として使われることもあり、タイミングが合えば練習見学ができる日もあります。
フットサルなどができる人工芝のミニサッカー場の奥に、天然芝のグラウンドが広がる
公園内には芝生の多目的広場があり、家族連れでのんびり過ごすのにちょうどいい開放感。子ども向けにはゴーカートやバッテリーカーのほか、ドーム状の大型遊具がある子ども広場や噴水広場などがそろい、1日中体を動かせます。屋内には、ワイン樽を模したタワーが目印の全天候型アスレチックもあり、天気が崩れても予定を組み直しやすいのがうれしいところです。
2023年11月にリニューアルオープンした「小坂田マルシェ790」
買い物は「小坂田マルシェ790」へ。塩尻のワインやブドウなど、土地の味が並びます。併設の「おさかだ食堂」では、鶏肉をにんにく醤油に漬け込んで揚げた郷土料理「山賊焼」や、とろろいもをかけた「白いビーフシチュー」などが名物。ブドウを使ったスイーツやソフトクリームもあり、遊んだあとの休憩にちょうどいい施設です。
棚にはワインが有名な塩尻らしくさまざまな種類のボトルが並ぶ
国道20号沿いなので立ち寄りやすく、北アルプスの絶景と共に、心身をリフレッシュできる道の駅です。
4.道の駅 みのかも(岐阜県美濃加茂市)|昭和レトロな里山の風情に癒やされる
昭和をテーマにした施設だけあって道の駅のゲートも風情がある
「道の駅 みのかも」は、「ぎふ清流里山公園」に隣接した施設です。同公園は、かつて有料のテーマパーク「日本昭和村」だった場所を、2018年に入園無料の県営公園としてリニューアルした経緯があり(その際、道の駅も名称変更)、今はふらっと立ち寄りやすくなりました。
空中のワイヤーやロープをクリアしてゆくエアリアルも楽しめる「アドベンチャーパークPANZA」(写真提供:道の駅 みのかも)
園内は昭和30年代の里山風景が再現され、移築された「旧朝日村庁舎」や木造の小学校などの建築物を眺めながら歩くだけでも、遠足のように気分が上がります。一方で、全長333mのジップラインやエアリアルが楽しめる「アドベンチャーパークPANZA」など、現代的な遊びも充実。乗馬体験ができる「里山ふれあい牧場」、陶芸や万華鏡づくりなどの体験もあり、3世代で楽しめる多彩な施設がそろいます。
温浴施設「里山の湯」のほか、宿泊施設も併設。まさに滞在型の道の駅だ
遊び疲れたら温浴施設「里山の湯」へ。館内には7種類の風呂とサウナがあります。さらにショップ「おんさい館」には岐阜の特産品がそろい、「青空市場」では地場で採れた新鮮野菜が購入できます。テイクアウトでみたらし団子や五平餅など、昔ながらの里山グルメを味わうのもおすすめです。
「道の駅みのかも」がある、岐阜県内随一の梨生産量を誇る山之上地区の梨を使ったお土産も並ぶ(写真提供:道の駅 みのかも)
東海環状自動車道の美濃加茂ICに直結し、ハイウェイオアシスとしての機能も担うこの施設。ドライブの中継点というより、ここ自体を目的地にしたくなる道の駅です。
5.道の駅 西山公園(福井県鯖江市)|動物園や回遊式庭園も。四季折々に楽しめる公園でのんびり過ごす
動物園の枠を超えて、鯖江市のマスコットキャラクター的存在として愛されるレッサーパンダ(写真提供:福井県観光連盟)
「道の駅 西山公園」は、日本の歴史公園100選に選ばれ、鯖江市民に長年親しまれてきた西山公園に隣接しています。春は約5万株のツツジ、秋は紅葉と、季節ごとに表情を変える景観も魅力です。道の駅から公園へはエレベーターとブリッジでつながっており、気軽に行き来できます。
道の駅は公園に併設する形で整備された(写真提供左:福井県観光連盟、右:道の駅 西山公園)
園内はエリアごとに表情が異なり、短い散歩でも飽きのこない導線になっています。鯖江藩間部(まなべ)家ゆかりの庭園を再現した池泉回遊式の「嚮陽(きょうよう)庭園」、ピクニックに最適な芝生広場、大型滑り台で遊べる「冒険の森」など、のんびり過ごすにも、体を動かすにも困りません。レッサーパンダの聖地として知られる「西山動物園」は、入園無料で立ち寄れる親しみやすさも魅力です。
鯖江発祥の伝統薬味「山うに」。その見た目から名づけられたとされる
グルメは"地元の個性"が前面に出ています。絶滅寸前だった伝統野菜の復活をきっかけに生まれた「吉川ナスバーガー」や、福井の冬の甘味である水ようかんを使った「水ようかんバーガー」など、話の種になるメニューがそろい、期間限定ながら楽しみにしている人も多いそう。お土産には鯖江発祥の辛味調味料「山うに」もおすすめで、ゆずや赤なんば(唐辛子)、塩などをすり込んだ風味がクセになります。
6.道の駅 小豆島オリーブ公園(香川県小豆島町)|白い風車に青い海。地中海の休日を思わせるここだけの時間
瀬戸内海を見下ろす丘の上に建つ道の駅。「魔法のほうき」を借りてぜひ記念撮影を(写真提供:道の駅 小豆島オリーブ公園)
瀬戸内海の高台に広がる「道の駅 小豆島オリーブ公園」は、約2,000本のオリーブの木と白い風車がたたずむ、まるでギリシャのエーゲ海を思わせる景観が魅力です。
館内では無料で「魔法のほうき」を貸し出ししている
ここでは写真映えも間違いなし。定番は、無料で借りられる「魔法のほうき」を使った撮影です。園内には実写映画『魔女の宅急便』で使われた映画のロケセットもあり、風車の前でほうきにまたがってジャンプする定番ショットは、小豆島に来たら撮影してみたくなるお約束の写真になっています。ほかにも園内で見つけたハート型の葉を栞(しおり)にする体験やハーブオイルづくりなど、小豆島ならではの体験が楽しめます。
「オリーブの新漬」は産地ならではの秋の味覚。ワインのおつまみにもぴったり
さらに「オリーブ記念館」の情報ギャラリーではオリーブの歴史や産業などを学べるほか、売店では小豆島産のオリーブオイルやオリーブ化粧品などを販売。秋限定ですが手摘みした完熟前のオリーブを渋抜きして塩水に漬け込んだ「オリーブの新漬」は絶品なので、見つけたらぜひ。散策でひと汗かいたら隣接の「サン・オリーブ温泉」も利用できます。
「サン・オリーブ温泉」では、ハーブの香りがリラックス効果を高めるハーブ浴を楽しめる
島という立地上、フェリーでのアクセスが必要ですが、その分、非日常感は抜群。「わざわざ訪れたい」と思わせる魅力に満ちた道の駅です。
※記事の情報は2026年3月10日時点のものです。
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【PROFILE】
守屋之克(もりや・ゆきかつ)
道の駅キュレーター。地図会社ゼンリン発行の「道の駅旅案内全国地図」の編集長を2006年から2021年まで務め、全国の道の駅の特色や魅力を発信。誌面の編集だけに飽き足らず、プライベートでも愛車の軽キャンピングカーで現地に足を運ぶ。2022年に独立。「道の駅キュレーター」と名乗り、道の駅の専門家としてテレビ、ラジオなど多数のメディアに出演。念願だった全駅走破も果たし、その数は1200駅を超える。
■X(旧Twitter):https://x.com/moriyayukikatsu
■YouTube: https://www.youtube.com/channel/UC5dzBUllIgFMBHVZMn607gQ (道の駅兄弟)
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