【連載】爪で綴る季

つめをぬるひと(爪作家)

秋の爪

「爪を塗る時の心情は、その人の状況やタイミングによって違う」「爪の数だけ感情があってもいいはず」と、爪を使って独自の表現活動を行っている、つめをぬるひとさんの新連載がスタート。テーマは「季」。季節と、その中にある日常を淡く切り取ったオリジナル作品を披露していただきます。第1回は「秋の爪」です。つめをぬるひとさんは、秋の訪れをどんな風に過ごしていたのでしょうか。

今回から「爪で綴(つづ)る季」という連載を書くことになりました、つめをぬるひとです。
私は「爪作家」という肩書きで活動しています。主につけ爪制作が活動の大半を占めており、取り扱い店舗やポップアップイベントに向けて日々制作しています。


ほかにも、映画と爪の連載(PINTSCOPE「映画の余韻を爪にまとう」)や、音楽と爪の月1販売企画(ニュースタアナウ×つめをぬるひと企画「音楽と爪」)など、爪とは違うジャンルとの関わりを持ちながら、イベント等で実際にお客様に爪を塗る企画も開催しています。


爪を塗る時の心情は、その人の状況やタイミングによって違います。
何か気分を変えたくて塗る。何かを打破したくて塗る。日々向き合う物事をどうにかやり過ごしたり、変えたくても変えられないものを受け入れるために (または受け入れずにいるために)塗る。そういう理由で爪を塗る人もいるのではないかと思います。音楽や映画がそうであるように、爪の数だけ感情があっても良いはずだと思っているので、かわいい・きれいだけではなく、複雑な感情や情緒も爪にしたいと常々思っています。

この連載は4カ月に1回の全3回。季節ごとに1つの記事を作ることになります。「季節」に焦点を当て、旬の食べ物や、行った場所、見たもの、聞いたもの、買ったものなど、季節を綴る日記のような連載にしていけたらと思います。そして、その季節に撮影した写真から色を選び、最終的に10枚のつけ爪を制作します。


初回は前置きが長くなってしまったので、時期を9月上旬に絞り、秋の出来事を追いながら爪を作ります。



葉山の「OVER EASY」

葉山 OVER EASY

毎年8月にお墓参りへ行くのですが、霊園から車で30分くらいのところに葉山の「OVER EASY」というカフェがあり、「お墓参りからのOVER EASY」がこの時期の恒例行事となっています。今年は夫の仕事でなかなか時間がとれなかったので、少し遅めの9月に行ってきました。

店内では「きょうの猫村さん」の作者・ほしよりこさんによって描かれた、直筆の猫村さんがお迎えしてくれます。私もですが、私以上に夫が猫村さんの大ファン。毎年、猫村さんの存在を確認するためにここへ来ています。


きょうの猫村さん

そして「OVER EASY」は、提供される料理がとにかくおいしいのです。
これまでに、野菜のグリルプレートやカレー、デザートなどをいただいたことがありますが、素材の味が良いのはもちろん、前菜のサラダにかかったドレッシングにも「これは何が入っているのだろう」と気になってしまうような味で、毎年1口食べた瞬間に「来た」という表情をしてしまいます。
今年はココナッツカレーとバナナケーキを注文。今回も1口目から終わりまで多幸感に浸ることができました。


葉山のOVER EASY

「OVER EASY」は「SUNSHINE+CLOUD」というショップに併設されています。時々フラワーショップも出店されているので、帰りにお花を買って帰ることもあります。今年は9月にうかがったので十五夜ブーケが並んでおり、1つ買って帰りました。



SUNSHINE+CLOUD


「嶋ゞ」のお月見あんみつ

「嶋ゞ」のお月見あんみつ

「She is」というメディアコミュニティーでお世話になった小島直子さんが、葉山を拠点に「嶋ゞ(しまじま)」という名前で和菓子を製作されているのですが、中目黒の「COMというカフェに2日間限定で出店されるということで行ってきました。

今回製作されたのは「桃とほうじ茶のお月見あんみつ」。程よい甘さの山梨県産白桃コンポートや、甘さ控えめなつぶあんが入っています。白玉は少し平らになっていて、中央のくぼんでいるところになんだか愛着を感じます。
食べ進めていくと加賀のほうじ茶シロップが底にたまるのですが、これもまた品のある甘さで、全体の締めとして底に鎮座しているような尊い液体でした。今後もイベント等で出店される機会を楽しみにしています。



me and you「わたしとあなた 小さな光のための対話集」

me and you「わたしとあなた 小さな光のための対話集」

クラウドファンディングで申し込んだ「me and you」の書籍「わたしとあなた 小さな光のための対話集」が届きました(現在は一部書店で販売されています)。
自分と他者、世界との関係にまつわる13名との対話集ということで13の章に分かれており、これを1日1章ずつ読み進めています。

私は本を読む習慣がないので、長編を読むことにハードルを感じてしまうのですが、この本を読んでいると毎日誰かのお話を聞きに行くような感覚があり、自分のペースを保ったまま読み進めることができます。これを機に少しずつ読書を始めてみようと思い、次に読む本も決めてみました。読書が習慣として定着しますように。



「STAN」のフラワーバッグ

STANのフラワーバッグ

数年前から花を買うようになりました。自宅に飾るだけでなく、つけ爪の撮影に使うこともあるので、花屋には定期的に通っています。ですが、行きつけの花屋はショッパーがかなり特殊な形状をしており、持ち手の紙部分が指に垂直に当たるので、「指が切れるんじゃないか」とハラハラしながら持ち帰るのが地味に苦痛で、フラワーバッグを前々から探していました。

そして最近見つけたのが、「STAN」というショップのフラワーバッグです。汚れや水に強いポリエチレン素材で折り畳めるし、肩ひもは長さを調整できるので、手持ちと肩がけの両方に対応できます。
ネイビーの縁取りとレザータグもシンプルなので、どんな花を入れても色がぶつかる感じがしません。
ハラハラしながら持ち帰ることがなくなり、花屋に通うのがより楽しみになりました。



「秋の爪」

「秋の爪」

葉山の「OVER EASY」(右手中指・小指、左手親指・中指・薬指・小指)
葉山の景観や店内の内装、いただいた料理の視覚と食感

「嶋ゞ」のお月見あんみつ(右手親指・人差し指)
輝く白桃や、白玉と笹の色のコントラスト

me and you「わたしとあなた 小さな光のための対話集」(左手人差し指)
言葉にすると長くなりそうな、だけど説明したい形

「STAN」のフラワーバッグ(右手薬指)
ネイビーの縁取り、持ち運びが軽やかになる様子



「秋の爪」

《使用ネイル》
全てポリッシュの刷毛(はけ)や絵筆を使用して描いています。

<右手>
親指:
TMネイルポリッシュA ペールイエロー
KURASHI & Trips PUBLISHING シンボリックネイルカラー 03 カモミール
人差し指:
Pa ネイルカラー プレミア AA207
ジェネネイルA ホワイト
中指:
SMELLYマニキュア 001 シアークローブ
ジェネネイルA ホワイト
薬指:
ジェネネイルA ホワイト
ONOMICHI U2 ネイルカラー 01 the Indigo Blue
TMメタルカラー ゴールド
小指:
SMELLYマニキュア 260 ヒヨコマメ・001シアークローブ・マットトップコート
ANNA SUI ネイルカラー 902

<左手>
親指:
weekdays × OSAJI アップリフトネイルカラー W01 ペールブルー・W02 スモークグリーン
ACネイルエナメル 002 濃密黄
She is ネイルポリッシュ 024 Cloudy
人差し指:
She is ネイルポリッシュ 018 Like a Dream
OSAJI アップリフトネイルカラー 102 Nee,
中指:
CANMAKE カラフルネイルズ N13
OSAJI アップリフトネイルカラー 24 Rojiura
NAIL HOLIC WT 080
薬指:
PRORANCE P24 ライトグレー
NAIL HOLIC RD 414
pa ネイルカラー S018
ACネイルエナメル 002 濃密黄
weekdays × OSAJI アップリフトネイルカラー W02 スモークグリーン
小指:
NAIL HOLIC GR 706・WT 080


※記事の情報は2022年10月25日時点のものです。

  • プロフィール画像 つめをぬるひと(爪作家)

    【PROFILE】

    つめをぬるひと
    爪作家。爪を「体の部位で唯一、手軽に描写・書き換えの出来る表現媒体」と定義し、「身につけるためであり 身につけるためでない 気張らない爪」というコンセプトで爪にも部屋にも飾れるつけ爪を制作・販売するほか、音楽フェスやイベントで来場者に爪を塗る「爪塗り企画」や、ウェブでのコラム連載、ライブ&ストリーミングスタジオ〝DOMMUNE”の配信内容を爪に描く「今日のDOMMUNE爪」など、爪を塗っている人らしからぬことを、あくまでも爪でやるということに重きをおいて活動。
    https://nuruhito.thebase.in/

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