
趣味
2026.07.28
写真家:三井公一
スマホ動画撮影が劇的に変わる! 初心者でもできる小技とテクニック入門。おすすめガジェットも紹介
スマホで動画を撮るとき、とりあえず「録画ボタン」を押すだけになっていませんか? 子どもの成長記録、旅行、お出かけ、デートなどなど、せっかくならただの記録ではなく、映画のワンシーンのような"映える動画"として残してみたいですよね。今時のスマホはそれが簡単にできるのです。ぜひトライしてみましょう! 今回は東京・上野恩賜公園(上野公園)と上野アメ横商店街で撮影してきました。あると便利な撮影用ガジェットもご紹介します。
目次
- 【撮影前のプチ知識】「画質」と「滑らかさ」を設定しよう
- 1.複数のカメラを使い分ける(テーマ:せっかくの複数カメラ、1倍だけで終わらせない)
- 2.タイムラプスで日常をドラマチックに見せる(テーマ:時間の流れを凝縮する定番テクニック)
- 3.スローモーションで「一瞬」を印象的に残す(テーマ:肉眼では見逃す瞬間をゆっくり楽しむ)
- 4.シネマティックモードで映画のように撮る(テーマ:背景ボケを活かして主役を引き立てる)
- 5.2画面同時収録で楽しむ
- 6.「音」で動画の完成度を高める
- 7.編集アプリで1本の動画に仕上げる
- 8.撮影を快適にするおすすめガジェット
【撮影前のプチ知識】「画質」と「滑らかさ」を設定しよう
撮影を始める前に、カメラの「ビデオ」モード設定画面で「解像度」と「フレームレート」をチェックしてみましょう。
解像度(4KやHDなど)
映像のきめ細かさです。より高精細でキレイな映像として残したいなら「4K」を選ぶのがおすすめです。
フレームレート(fps)
1秒間に入るコマ数のことです。標準は「30fps」ですが、「60fps」など数値が高い設定にしておくと、動きの速い被写体を滑らかに撮れたり、後からスローモーション映像として編集しやすくなったりと、使い勝手がグッと良くなります。
今回、メインカメラはAppleの「iPhone 17 Pro」、サブカメラにFCNTの「arrows Alpha」を使用。大きな三脚や外付けマイクは使わず、ポケットや小さなバッグに収まる撮影サポートギアだけを活用しながら、初心者でも実践しやすいスマホ動画撮影のコツをご紹介します。
動画撮影はデータが大きいので、端末のストレージ残量を確認しておくといいでしょう。残量が少ないと存分に撮影できません。またバッテリーの消費も早いので、MagSafe対応のモバイルバッテリーも用意すると長時間の撮影でも安心です。
MagSafe対応のモバイルバッテリー「Anker Nano Power Bank」。コンパクトで充電しながらの操作でも邪魔にならない
【使用した機材とガジェット】
・iPhone 17 Pro
・arrows Alpha
・Anker Nano Power Bank (5000mAh, MagGo, Slim)
1. 複数のカメラを使い分ける(テーマ:せっかくの複数カメラ、1倍だけで終わらせない)
最近のスマホには超広角から望遠まで複数のカメラが搭載されています。しかし実際には、撮影のほとんどを1倍のままで済ませている人も少なくありません。動画の印象を大きく変える近道は、せっかく搭載されているそれぞれのカメラの特徴を使い分けることです。
画面上に表示される「0.5」「1」「2」「4」などのボタンは、単なる画角の切り替えではありません。それぞれ異なる見え方を持つ"別のカメラ"だと考えると分かりやすいでしょう。
例えば......
・超広角(0.5倍):風景の広がりや迫力を表現する。狭い室内でも有効
・広角(1倍):人の目で見た画角に近い自然な映像を撮る
・望遠(4倍前後):被写体を引き寄せて背景を整理する
・超望遠(8倍以上):遠くの被写体を印象的にググッと切り取る
というように、同じ場所から撮影してもカメラを切り替えるだけでまったく違う映像になります。上野公園での撮影でも、不忍池の広がりは超広角でダイナミックに、広角では自然に、遠景の様子を望遠で切り取るなど、シーンごとにカメラを使い分けて撮影した映像をアップしました。スマホ動画をワンランク上に見せたいなら、まずは「ズームする」のではなく「カメラを切り替える」。それだけでも映像表現の幅は大きく広がります。
超広角(0.5倍):風景の広がりや迫力を表現する。狭い室内でも広々と映すことが可能
広角(1倍):人の目で見た画角に近い自然な映像を撮る
広角〜望遠(2倍):被写体を少し引き寄せつつ人の目で見た画角に近い自然な映像を撮る
望遠(4倍前後):被写体を引き寄せて背景を整理する
超望遠(8倍以上):遠くの被写体を印象的にググッと切り取る
2. タイムラプスで日常をドラマチックに見せる(テーマ:時間の流れを凝縮する定番テクニック)
長時間の変化を短い動画にまとめられるタイムラプスは、スマホでも手軽に楽しめる人気機能です。いわゆるコマ撮りムービーというやつですね。
タイムラプスで日常をドラマチックに見せる

タイムラプスは通常動画以上に細かなブレが目立ちやすいため、しっかりとスマホを固定して撮影しましょう。撮影は簡単です。端末を固定して「タイムラプス」モードにするだけです。作例のように動きがあると面白い動画になりますよ。今回使用した「MOSENVKAスマホスタンド」は、Z字型に折りたたんでベンチや地面に設置できるため、安定した撮影に役立ちます。

【使用したガジェット】
MOSENVKA magsafe対応 スマホスタンド 両面マグネット
ほかに、ミニ三脚や自撮り棒的に使える製品もあるので好みに応じて選びましょう。タイムラプスも長時間撮影になることも多いため、前述のモバイルバッテリーを併用するとバッテリー残量を気にせず撮影できます。
3. スローモーションで「一瞬」を印象的に残す(テーマ:肉眼では見逃す瞬間をゆっくり楽しむ)
スローモーションは、日常の何気ない動きを印象的なシーンへ変えてくれます。
例えば......
・子どもが走る瞬間
・水しぶきが跳ねる様子
・風になびく髪
などは、スロー再生との相性が抜群です。最近のiPhoneやarrows Alphaは120fps以上の高フレームレート撮影に対応しており、滑らかなスローモーション映像を手軽に撮影できます。スロー撮影は明るい場所がおすすめです。高フレームレート撮影では通常より多くの光が必要になります。そのため、晴天の屋外、日中の公園、明るい室内などで撮影すると、ノイズを抑えたきれいな映像を得やすくなります。
この撮影も「スロー」モードにするだけです。あとは動きのあるものにスマホを向けてシャッターボタンを押せばOK。今回はモデルが駆け寄ってくるシーンと、水がほとばしる様子を撮影しました。音声もスローになっているのがわかるでしょう。スポーツシーンや遊ぶペットなどもいい被写体になりますよ。
スローモーションで「一瞬」を印象的に残す①
スローモーションで「一瞬」を印象的に残す②
4. シネマティックモードで映画のように撮る(テーマ:背景ボケを活かして主役を引き立てる)
シネマティックモードは、背景をぼかして被写体を際立たせる人気機能です。背景の情報が整理されるため、人物に自然と視線が集まりやすくなります。人物を撮る場合、背景から浮かび上がるので映画のワンシーンのような効果が得られます。
シネマティックモードで映画のように撮る①
撮影後でも調整できるのが魅力。 iPhone 17 Proでは、撮影後にシネマティック動画の編集が可能です。ピント位置の変更や背景ボケ量の調整などを一定の範囲で行えるため、撮影時に迷った場合でも後から仕上げを見直せます。
シネマティックモードで映画のように撮る②
ピントの位置を撮影後でも自在に変更できる
例えば、「最初は手前の人物を主役にしたけれど、後ろの人物を印象的に見せたい」といった場合でも、編集画面から調整できます。また、磁気式自撮りモニター「Shimbol CP5 Lite II」を使えば、画質が高い背面カメラでの自撮り撮影時でも構図やピントの状態を確認しやすくなり、撮り逃しを減らせます。iPhoneのモニター表示をワイヤレスで映し出すことができ、撮影のオンオフも可能な便利グッズです。

【使用したガジェット】
Shimbol CP5 Lite II 磁気式自撮りモニター
5. 2画面同時収録で楽しむ
2画面同時収録で楽しむ
arrows Alphaは前後のカメラを使って同時に撮影が可能です。画面を2分割して大きく表示できるのが楽しいですね。作例のように食事風景や、スポーツの様子を撮りながら自分の表情を撮るなど、アイディア次第でさまざまな表現ができそうです。iPhone 17 Proでもデュアルキャプチャという機能で2画面同時収録が可能ですが、大画面での同時記録はできません。

6.「音」で動画の完成度を高める
映像以上に重要なのが「音」。映像がきれいでも、声が聞き取りにくいと視聴体験は大きく損なわれます。iPhone 17 Proでは撮影後にオーディオミックスを利用でき、録音された音声のバランスを調整できます。周囲の環境音を抑えながら、人物の声を聞き取りやすくしたり、画面内の人物の声を重視した音声バランスに調整できます。
「標準」は話し声と環境音がバランスよくミックス、「フレーム内」は画面内の音だけを強調、「スタジオ」は話し声がクリアに聞こえるように、「シネマティック」は映画のようにドラマチックなバランスと響きの音になっています。ヘッドフォンなどで聞いてみてくださいね。
「音」で動画の完成度を高める①標準
「音」で動画の完成度を高める②フレーム内
「音」で動画の完成度を高める③スタジオ
「音」で動画の完成度を高める④シネマティック
周囲の音や足音の聞こえ方が変化するのが分かるでしょう。 一方、arrows AlphaでもAudio Zoom機能でズームした領域の音を増幅することが可能になっています。
7. 編集アプリで1本の動画に仕上げる
撮影した映像が揃ったら編集して1本の作品にしてみましょう。iPhoneにはiMovieという無料の編集アプリがあり、とても簡単に映像を繋ぎ合わせることが可能です。
①使用する映像を選ぶ ②タイムラインに並べる ③フィルター効果をかける
④エフェクトをかける ⑤タイトルを選んで入れる
今回撮影したものを編集してまとめてみました。いろんなエフェクトを使ってみましたが、最初は動画を繋げるだけでもOKです。
夏の上野公園散歩(まとめて編集)
8. 撮影を快適にするおすすめガジェット
スマホ単体でも十分撮影できますが、ちょっとしたアクセサリーを加えるだけで快適さが向上します。「TELESIN ネックレスマウント」は端末をネックレスのようにマウントでき、両手を空けた状態で撮影できるので、動きながらでも手持ちより安定した主観映像を撮影できます。DIYや料理シーンの撮影でも活躍します。
撮影を快適にするおすすめガジェット①ネックレスマウント

【使用したガジェット】
TELESIN 携帯電話ネックレスマウント
「MOSENVKAスマホスタンド」は、2章のタイムラプス撮影でも活躍した、MagSafe対応の端末に磁力で吸着できるスタンド。平らなところに置いたり、冷蔵庫や金属製の柱などに貼り付けて撮影が可能。
撮影を快適にするおすすめガジェット②スマホスタンド

「Ulanzi LM23」は薄暗い室内や逆光環境で、顔を自然に明るく見せるためのリングライトです。明るさや色温度の調整が可能なのでとても便利に使えます。 リングライトがある場合とない場合で撮影。比べてみると違いが明らかです。
撮影を快適にするおすすめガジェット③-1リングライトがある場合
撮影を快適にするおすすめガジェット③-2リングライトがない場合

【使用したガジェット】
Ulanzi LM23 スマートフォン磁気吸着式補光ライト Ⅱ L238A
※Android端末でも、MagSafe対応ケースや磁気リングを利用することで同様のアクセサリーを活用できます。
<まとめ>
高性能なスマホのカメラやマイク機能は、撮影者のちょっとした工夫と小型アクセサリーの組み合わせによって、さらに活用の幅が広がります。使うのが難しい撮影機材を揃えなくても、カメラの使い分けやタイムラプス、スローモーション、シネマティックモードを意識するだけで、いつもの風景がより印象的な映像へと変わります。次の週末はスマホを片手に、身近な公園や街並みを"自分だけの映画"として撮影してみてはいかがでしょうか。
※記事の情報は2026年7月28日時点のものです。
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【PROFILE】
三井公一(みつい・こういち)
有限会社サスラウ 代表。新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。 雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービー撮影や、執筆、セミナーなども行っている。さまざまな企業のイメージ撮影や、ポートレート撮影、公式インスタグラムの撮影などを多く手がける。iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影しており、2010年10月、スペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれた。スマートフォン撮影のパイオニアとして活動中。 著書にiPhoneで撮影した写真集「iPhonegrapher―写真を撮り、歩き続けるための80の言葉」(雷鳥社)、「iPhone フォトグラフィックメソッド」(翔泳社)などがある。
公式サイト:http://www.sasurau.com/
X:https://twitter.com/sasurau
Instagram:https://www.instagram.com/sasurau/
YouTube:https://www.youtube.com/sasurau/
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