海外ツアー編〈カーボベルデ〉23年の競技人生で一番大切だと思うのが「コミュニケーション」|西堀健実【連載⑫】

【連載】Beaches! ビーチバレーと私

西堀健実

海外ツアー編〈カーボベルデ〉23年の競技人生で一番大切だと思うのが「コミュニケーション」|西堀健実【連載⑫】

ビーチバレー選手の西堀健実さんが、バレーボールとビーチバレーにかけた青春の日々を綴ります。海外ツアー編7回目は西アフリカの島国カーボベルデ。初めて訪れる国で体験した台風並の強い風、青い海を眺めるアパートメント。試合では、強化してきた「コミュニケーション力」が実を結びます。

システムエラーで事前に取得できなかったビザ

年末年始のお休み明けから、だんだんエンジンがかかってきたころでしょうか? 今回のアクティオノートは2025年の最終戦で訪れた国、カーボベルデのお話です。それではスタート。


カーボベルデという国、私は聞いたことがありませんでした。皆さんはいかがでしょうか? 初めて訪れる国なので、いろいろと調べました。アフリカ大陸の西、大西洋上に位置する島国で、正式名称はカーボベルデ共和国。人口は59.9万人、公用語はポルトガル語とクレオール語、首都はプライア、通貨はカーボベルデ・エスクード、日本との時差は約10時間。入国にはビザが必要です。


ビザは、出発前にWEB上で支払いと取得まで完結できるはずでしたが、システムエラーで完結できず、到着したサン・ヴィセンテ島の空港で支払いから取得まで行いました。こういう事態が多発しているようです。


あらかじめ日本で操作できたところまでの画面をスクリーンショットで残しておけば、到着後スムーズに対応してもらえるとのことだったので、準備しておきました。到着後のビザ取得は時間もかからずあっさりでした。システムの整備をお願いします、とは思いましたけどね(笑)。


小さな空港だったので、飛行機を降りてから空港の建物まで歩きました




台風並みの強風と限度額が超えたATM

国の総面積は4,033平方キロメートル。日本の滋賀県程度の広さだそうで、10の主要な島と8の小島からなる島国とのことでした。活火山もあるところは、日本と少し似ていますね。


主な島はサンティアゴ島、サル島、フォゴ島、サン・ヴィセンテ島で、首都のプライアがあるのがサンティアゴ島、私が上陸したのはサン・ヴィセンテ島でした。それぞれの島は、陸では繋がっていないので船か飛行機で移動するようです。


熱帯海洋性気候で、年間を通して雨が少なく乾燥しており、気温は22〜27度と比較的温暖な気候。


そして一年中、強い貿易風が吹き付ける......はいここ重要です(笑)。


気温はちゃんと調べて行ったのですが、風はノーマークでした。


強風で真横になびく髪(左)、風で飛ばされて来た重量感のある机(右)


とにかく風は毎日吹いていて、それも台風並みの風でした。まずは、この風に慣れることからが練習でした。風の中でのいい経験になりました。


通貨のカーボベルデ・エスクードは日本では扱っている換金所がなく、現地のATMで調達することに。クレジットカードが使えない所も多々あったのと、少なくとも事前情報で宿泊するアパートメントは現金のみの支払いだったので、現金の準備をせざるを得なかったわけなのですが......。まず、近くにATMがほとんどないのと、ATM自体に限度額があったので大変でした。


3万円くらいしかおろしてないのに、ATMの限度額を超えたという表示



何日かかけて用意したカーボベルデ・エスクードの紙幣です。生々しい(笑)。あまり見ることがないと思うので、載せておきますね(笑)。というわけで現金の調達には苦戦しましたが、この大会期間中滞在したアパートメントは、とても親切なオーナーさんと素敵な眺めの、素敵なお部屋でした。


アパートメントからの眺め。左が朝で右は夕暮れ時


アパートメントより山側の景色


海もとてもきれいでした


アフリカの建物はやっぱりカラフル


道はほとんどこんな感じの石畳で、少し歩きづらかったです


カーボベルデではコートに野良犬の乱入はお約束(笑)。この子はボールボーイの後ろで観客のようにおとなしく見ていました




強化してきた「コミュニケーション力」

強風の中での勝利の後に


昨シーズンは、このカーボベルデの大会が最終戦でした。パートナーの辻村りこ選手とチームとして戦った1年目の年、試合を通していろんな経験をしながら進んできました。山本知寿コーチも含め、特に強化してきたのが「コミュニケーション力」です。カーボベルデでの最終戦のテーマは「コミュニケーションのベストパフォーマンスを出す」でした。


技術的には、まだまだ納得できていないし、やることは沢山あると感じていますが、その技術を向上させるための土台の部分は形になってきていると実感して、最終戦を終えることができました。


ビーチバレー歴23年、海外を転戦し始めて20年、ありがたいことに止まることなく現在に至りますが、パートナーやコーチのお陰で自分を知ることができて、サポートしてくださる方々のお陰で、国内外のさまざまなコートの上に立つことができています。


そうして得られた経験という裏付けから、大切なのは兎にも角にもコミュニケーションだ、と思えています。まだ、成果が少しずつ出てきている段階で、確実な武器にはできていません。


もしかしたら、私にとって競技人生の中だけでは完結しなくて、人生をかけて磨きあげていく必要のある課題なのかもしれません。不完全だから、追求していく面白さと、難しさの両方の側面がある。私にとっていろんなことを好転させてくれる最大の因子がコミュニケーションだと実感した試合でした。


久しぶりに5位の壁を越えた試合でしたから、余計強くそう思えたのですよね。また、良い思い出の場所が増えました。次はどこの国でしょうか。どうぞお楽しみに。


つづく


※記事の情報は2026年2月24日時点のものです。

  • プロフィール画像 西堀健実

    【PROFILE】

    西堀健実(にしぼり・たけみ)

    1981年生まれ、長野県中野市出身。身長171㎝。
    所属:biid株式会社
    経歴:小布施スポーツ少年団→裾花中学校→古川学園高等学校
    得意なプレー:相手選手の観察
    好きな言葉:一意専心

    【2023年国内大会】
    ・ジャパンビーチバレーボールツアー2023
    第2戦平塚大会 ガラナ・アンタルチカ杯 3位
    第3戦渋谷大会 3位
    ・ジャパンビーチバレーボールツアー2023サテライト
    第1戦横浜大会 3位

    【2023年国際大会】
    ・アジアツアー
    サラミオープン9位
    ・FIVB Beach Pro Tour 2023
    Futures/Satun(サトゥーン) 9位
    Futures/Seoul(ソウル) 5位
    Futures/Geelong(ジーロング) 5位

    【2024年国内大会】
    ジャパンビーチバレーボールツアー2024
    第8戦JBG須磨大会 3位
    第9戦マイナビ松山大会旭食品杯 3位

    【2024年国際大会】
    ・アジアツアー
    ヌバリオープン 9位
    天津オープン 9位
    ヌバリチャンピオンシップ 19位
    ・FIVB Beach Pro Tour 2024
    Futures/Mollymook  9位
    Futures/Coolangatta 9位
    Futures/NUVALI 3位

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