
【連載】Beaches! ビーチバレーと私
2026.01.20
西堀健実
海外ツアー編〈オーストラリア〉野生のカンガルーやコアラに遭遇する街。尊敬する選手から得た学び|西堀健実【連載⑪】
ビーチバレー選手の西堀健実さんが、バレーボールとビーチバレーにかけた青春の日々を綴ります。海外ツアー編6回目はオーストラリア。現地で触れ合った野生動物や、合宿での様子を教えていただきました。
日本とは逆の季節。長期合宿で何度も訪れたオーストラリア
あけましておめでとうございます。今年も私の連載をよろしくお願いします!
新年1回目はオーストラリアです。2016年にリオ五輪の最終予選「AVCコンチネンタルカップ・ファイナル」を経験した地でもあり、長期合宿では一番訪れている国です。
オーストラリアはわりと日本人にも馴染みがあるように思います。シドニーやケアンズ、ブリスベン、キャンベラ、ゴールドコーストあたりが特にお馴染みの場所ではないでしょうか。移住されている日本人も多いですよね。実際、どこに行っても現地に住んでいる日本の方にはお世話になりました。
オーストラリアの中で私が一番長く滞在した場所は、アデレードです。ご存じでしょうか。アデレードはオーストラリアの南部に位置し、いつも日差しが強く、乾燥しているように感じました。冬は雨が降るようですが、オーストラリアの大都市の中では最も雨が少ないそうです。

どこまでも続く美しいビーチが印象的でした
オーストラリアは南半球にあるため、日本と季節が真逆です。そのため日本でのシーズンが終わった後、次のシーズンが始まる前の12月〜3月くらいに行くことがほとんどでした。
1月に訪れた際は、1月26日のオーストラリアデーというオーストラリアの建国記念日を体験しました。合宿でこのようなイベントに出くわした時には楽しむべき。オーストラリアデー、楽しませてもらいました。
オーストラリアデーで遭遇したカンガルーのマスコット。イベント期間は各地でライブや花火の打ち上げなどが行われたり、皆で集まってBBQなどを楽しむのが定番
生活圏内でも野生のコアラやカンガルーに遭遇
そしてオーストラリアと言えば、コアラとカンガルーですよね(笑)。動物園ではなく、野生の動物が生息している自然公園のようなところで、コアラやカンガルーなどの動物を身近に見ることができました。本当に至近距離もいいところ。動物との間に柵も何もない環境で、餌も手にのせてあげることができました。

ワラビーをカンガルーと勘違いして餌付けしています(笑)
大胸筋が恐ろしく発達したカンガルーがいた時は、さすがに焦りましたが......。でも、実はこういう場所に出かけなくても、オーストラリアでは身近なところで野生のカンガルーやコアラを見ることができます。実際、私も自分の生活圏内で遭遇しました。日本では、まずあり得ないですよね。
オーストラリアも、かなり物価が高かったので、滞在中は基本自炊。スーパーの種類も多くはないので、価格競争が起きず全体的に値段が高いということでした。競争というのは大事ということですね。
手づくりした星型のハンバーグ
尊敬している選手から学んだ大切なこと
なぜアデレードでの滞在期間が長かったのかというと、私が訪れていた当時(2016年〜18年頃)は、男女共にオーストラリア代表の強化拠点がアデレードにあったからです。その施設をオーストラリア代表選手たちと一緒に利用させてもらうという理由で、アデレードに滞在していました。施設にはコートはもちろん、トレーニングジムも完備されていたので、移動も少なく効率よく練習をすることができました。

アデレードの練習施設にあるコート。砂埃と暑さ対策で水を撒くことも
オーストラリア代表の選手たちも、スタッフも快く受け入れてくれて、休日になればアデレードのおすすめスポットに連れて行ってくれたり、家に招待して泊めてくれたりと、とても親切にしてもらいました。
こうしたオーストラリア代表の皆さんの神対応もうれしかったのですが、それ以上にオーストラリア代表の中に、私が尊敬する選手がいたのでその選手と一緒に練習できたことがとても貴重な経験でした。
私のビーチバレー人生の中で、絶対的に尊敬する海外選手が2人います。プレーがすごいと思う選手は沢山います。でも、人間として素晴らしいと思う選手は後にも先にもこの2人だけ。そのうちの1人で、私と同じ年代で昔から知っているルイーズ・ボーデン(Louise Bawden)選手です。
もう引退されましたが、オリンピックには2回出場しています。チームがどんな状況であれ、自分の調子がどうであれ、いつもパートナーを鼓舞し、勝つために今自分は何をすべきか考え、最後まで諦めずにプレーする。とても重要で、でもとても難しいことをやり続ける選手でした。
現役生活を通してその姿勢を貫いた彼女から、大切なことを学ばせてもらいました。今でも迷いがあると、彼女のことを思い出します。彼女ならこういう時こうするだろうな、と。私がマインドセットをする上で、大切な思考地点に立ち戻らせてくれる素晴らしい選手の1人です。実際、どんな状況でもこのことに気づけた試合は、いろんなことが好転していくと実感しています。
以上が、私のオーストラリアでの思い出のお話でした。次回はどこの国のお話でしょうか。お楽しみに。
つづく
※記事の情報は2026年1月20日時点のものです。
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【PROFILE】
西堀健実(にしぼり・たけみ)
1981年生まれ、長野県中野市出身。身長171㎝。
所属:biid株式会社
経歴:小布施スポーツ少年団→裾花中学校→古川学園高等学校
得意なプレー:相手選手の観察
好きな言葉:一意専心
【2023年国内大会】
・ジャパンビーチバレーボールツアー2023
第2戦平塚大会 ガラナ・アンタルチカ杯 3位
第3戦渋谷大会 3位
・ジャパンビーチバレーボールツアー2023サテライト
第1戦横浜大会 3位
【2023年国際大会】
・アジアツアー
サラミオープン9位
・FIVB Beach Pro Tour 2023
Futures/Satun(サトゥーン) 9位
Futures/Seoul(ソウル) 5位
Futures/Geelong(ジーロング) 5位
【2024年国内大会】
ジャパンビーチバレーボールツアー2024
第8戦JBG須磨大会 3位
第9戦マイナビ松山大会旭食品杯 3位
【2024年国際大会】
・アジアツアー
ヌバリオープン 9位
天津オープン 9位
ヌバリチャンピオンシップ 19位
・FIVB Beach Pro Tour 2024
Futures/Mollymook 9位
Futures/Coolangatta 9位
Futures/NUVALI 3位
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