ビーチバレーのいいところ|西堀健実【連載⑯】

【連載】Beaches! ビーチバレーと私

西堀健実

ビーチバレーのいいところ|西堀健実【連載⑯】

観戦していると元気いっぱい楽しそうでお洒落で......でもやってる人たちにとってのビーチバレーの良さはどんなところにあるの? ビーチバレー選手の西堀健実さんの連載、今回は西堀選手が「ビーチバレーの魅力」「ビーチバレーのいいところ」をお話しします。

イラスト:CHINATSU



〈目次〉

  1. 競技環境に開放感がある
  2. 海外に行ける。外国の選手とたくさんコミュニケーションができる
  3. いろんな意味でタフになる
  4. 戦術と技術で試合をコントロールできる、競技としての面白さ
  5. 人として成長する学びを得られる




みなさまこんにちは。競技歴24年目、今回は「西堀的ビーチバレーのいいところ」を書いてみます。




競技環境に開放感がある

2003年頃にビーチバレーの世界に足を踏み入れ、今年で24年目。ビーチバレーのいいところと言って一番に思い浮かんだのは、屋外スポーツですので、自然のなか、解放感のある環境で競技ができることですね。


ビーチバレーに転向するまで、インドアでプレーすることが多かった私だからそう思うのかもしれません。神奈川県平塚市にある現在のホームコートでビーチバレー人生の大半を過ごしているのですが、コートから海はもちろん、季節毎にいろんな表情の富士山が見られるというのも魅力的です。


街中に行っても、サーフボードを抱える人が普通に歩いていたり、ビーチクルーザー(海辺でよく見かけるタイヤが太めの自転車)が走っていたり、ビーチサンダルで過ごせたり。何年いても飽きない環境です。




海外に行ける。海外の選手とたくさんコミュニケーションができる

海外に行くことが多くて、海外の方と触れ合うことができるのは外せない魅力ですね。ビーチバレーをしていなければこんなに海外に行くことはなかったし、海外の選手と交流することもなかったと思います。......いや、自分の性格的に絶対になかったです(笑)。もっと語学が堪能だったらもっとたくさんの海外選手に話しかけて、いろんな質問をしてみたい!......と思っています。海外に行くと人生観が変わるというのは、半分は合っていますね。半分。私は日本が大好きなので半分(笑)。


インドアのバレー時代も人との繋がりはあって、私の競技人生に関わってくださり、影響を受けた方はたくさんいましたが、ビーチバレーをはじめてから人との繋がりがより広がって、濃くなったように感じています。


競技をしていく上で、環境は自分で獲得しなければいけない、必然的に人脈は広げていかなければならなかったという事情を加味しても、コミュニケーションが得意でない私と関わってくださる方のお陰で、ちゃんと会話ができるようになったと思っています(笑)。




いろんな意味でタフになる

そして、ビーチバレーを始めて、いろんな意味でタフになりました。ここでは書けないような、壮絶な経験も多々ありましたから。


たいがいのことは何とかなるし、何とかなるように行動できるようになりました。いい意味で"上げ膳据え膳"ではない環境だから、活動するための環境、体のコンデション、パフォーマンス、全て自分で考えて好転させる必要がありますから。お陰でだいぶ鍛えられました。




戦術と技術で試合をコントロールできる、競技としての面白さ

これは、今も昔も「ビーチバレーのいいところ」としてたくさんの選手が答えている気がしますが、戦略と技術で試合をある程度コントロールできるという面白さです。


どのスポーツも、共通する部分はあると思いますが、私はインドアのバレーよりも、ビーチバレーの方がよりこの感覚を実感できて、その面白さも感じることができています。2人での競技ということもあるのでしょうかね。


よく、こんなにコートにスペースがあるのになぜ拾えるの? とか、逆にこんなにスペースがあるのだから決めるのなんて簡単では? と言われることがあります。試合を見ていると、私もそう思います(笑)。


でも、実際にやってみると、対戦相手、その日の天候、自分の調子や環境など、いろんな要素が前提にあって、そこからチームの戦略と技術で相手の空いているスペースに決めたり、拾ったりするのですよ。ある程度の戦略のセオリーはありますが、それ以外にも感覚や嗅覚も必要になる場面も。奥が深いスポーツなのですよ、ビーチバレーは。だから、面白いのです。




人として成長する学びを得られる

「ビーチバレーのいいところ」、大なり小なりを含めると書ききれないので、一番私がビーチバレーと出会って良かったと感じていることを最後に。


それは、競技を通して人として成長する学びを得られることです。40歳を過ぎても、まだまだ精神的にも、ビーチバレーの技術的にも未熟ですが、その未熟さをも受け入れて、変わりたい、成長したいと思わせてくれるのです。そう思わせてもらえるのは、私がビーチバレーという競技に出会えたから。これに尽きるのです。


コートの外では、環境を提供していただいているみなさまからご指導ご支援をいただき、コートの中では、コーチやパートナー、さまざまな選手から人として大切なことを学んでいます。


勝つことから得られることもありますが、結果が伴わない時や、上手くいかない時、そういう時にも必ず得られることがある。得られたことをどう次に生かして、成長していくか。


「これでいい」ということはひとつもなくて、自分を正しく評価して、目指すべき姿をどう追い求めていくのか。常に自分に目を向けて、その時の感情と葛藤しながら答えを探していく。


結果が伴わない時は苦しいです。でも、アスリートというのはそういう時期の方が多いと思うのです。だからこそ、そういう時に何ができるか、自分とどう向き合うことができるか、それでもそういう状況を面白がっていられるか。


後戻りはできないですから、どうやって新しい自分になっていけるか。なかなか一筋縄ではいきませんが、こういう思考に及ぶということ自体が、私自身の成長の証でもあると思っています。こういうことを全て含めて控えめに言っても、ビーチバレーは最高です!


次回はどんなお話でしょうか。お楽しみに。


つづく


※記事の情報は2026年7月21日時点のものです。

  • プロフィール画像 西堀健実

    【PROFILE】

    西堀健実(にしぼり・たけみ)

    1981年生まれ、長野県中野市出身。身長171㎝。
    所属:biid株式会社
    経歴:小布施スポーツ少年団→裾花中学校→古川学園高等学校
    得意なプレー:相手選手の観察
    好きな言葉:一意専心

    【2023年国内大会】
    ・ジャパンビーチバレーボールツアー2023
    第2戦平塚大会 ガラナ・アンタルチカ杯 3位
    第3戦渋谷大会 3位
    ・ジャパンビーチバレーボールツアー2023サテライト
    第1戦横浜大会 3位

    【2023年国際大会】
    ・アジアツアー
    サラミオープン9位
    ・FIVB Beach Pro Tour 2023
    Futures/Satun(サトゥーン) 9位
    Futures/Seoul(ソウル) 5位
    Futures/Geelong(ジーロング) 5位

    【2024年国内大会】
    ジャパンビーチバレーボールツアー2024
    第8戦JBG須磨大会 3位
    第9戦マイナビ松山大会旭食品杯 3位

    【2024年国際大会】
    ・アジアツアー
    ヌバリオープン 9位
    天津オープン 9位
    ヌバリチャンピオンシップ 19位
    ・FIVB Beach Pro Tour 2024
    Futures/Mollymook  9位
    Futures/Coolangatta 9位
    Futures/NUVALI 3位

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