
【連載】Beaches! ビーチバレーと私
2026.09.29
西堀健実
メンタルを安定させるために実施している5つのこと|西堀健実【連載⑱】
ビーチバレー選手の西堀健実さんが、ビーチバレーのこと、ビーチバレーを通して体験したさまざまな出来事、出会った風景や人々など、充実の日々を綴ります。今回は西堀選手がメンタルを安定させるために普段から行っていることを教えていただきました。
イラスト:CHINATSU
〈目次〉
みなさま、こんにちは。今回は、「メンタルを安定させるために実践している5つのこと」をテーマに書いていきます。
これは、実は私にとって永遠のテーマです。現役を終えた後も、きっと向き合い続けていくものだと思っています。「これだけやれば大丈夫」と思える方法はまだ見つかっておらず、今も試行錯誤を続けています。
そもそも、なぜメンタルの安定が必要なのかと言うと、メンタルの安定は、パフォーマンスの安定につながるからです。そのことを、私は強く実感しています。
それでは、実践している5つのことをご紹介します。
自分の軸で物事を見る
勝負の世界では、いつもライバルがいて、勝ち負けという結果から離れることはできません。どれだけ丁寧に準備を重ねても、望む結果が必ず得られるとは限りません。準備が結果につながっているときは、不思議と周囲のことはあまり気にならないものです。けれど、いつもそううまくいくわけではありません。
ライバルの結果やパフォーマンスと自分を比べて、落ち込んでしまうこともあります。そのうちに、自分の取り組みさえ疑ってしまうことがあります。そうなると、よくない流れから抜け出しにくくなります。
だから私は、自分の軸で物事を見る癖をつけるようにしています。「今の自分がやるべきことは何か」「自分はどんな姿を目指しているのか」、そう問いかけながら、自分自身のいちばんの理解者でありたいと思っています。どんなときも自分に意識を向けることで、少しずつ状況は好転していくと感じています。
距離感を大切にする
競技の場だけでなく、日々の生活の中でも、私たちは多くの人や情報に囲まれています。特に今は、人との関わりに加えて、SNSを通じて入ってくる情報もあります。こうした情報のすべてを真正面から受け止めすぎず、必要なときには見ないこと、少し離れることを意識しています。
適度な距離をとることは、自分の心を守るためにも大切だと感じています。距離を置くことで、抱えていた負の感情が少しやわらぐことがあります。そうして心に余白が生まれると、もう一度向き合う準備ができるのだと思います。
受け入れる
メンタルを安定させるには、自分の強みだけでなく、弱さも受け入れることが大切だと思っています。それは、心だけでなく技術にもいえることです。良いところも足りないところも見つめることで、今の自分をより正しく知ることができます。その積み重ねが、少しずつ本当の強さと安定につながっていくのだと思います。
書き出す
書き出すことは、メンタルを安定させるための大切な習慣のひとつです。そのときに感じた不安や焦り、起きた出来事、頭の中でまとまらない考えを、できるだけそのまま文字にするようにしています。
言葉にして外へ出すことで、心の中にあった感情を少し離れたところから見ることができます。そうすると、不安の正体や今できることが少しずつ見えてきて、気持ちが落ち着いていくことがあります。この習慣は、学生の頃からずっと続けてきました。後から読み返すと、「あのときはこんなことで悩んでいたんだ」と気づくこともあります。その気づきもまた、自分の変化を受け止め、心を整えるきっかけになっています。
視点を変える
この考え方は、最近コーチから教わったものです。物事の見方は、自分では気づかないうちに固定されていることがあります。うまくいかないときほど「この状況を少しでも良くするために、自分にできることは何か」と問いかけるようにしています。
原因を誰か他の人や環境だけに求めるのではなく、自分の行動や受け止め方に目を向けてみると、次にできることが少しずつ見えてくることがあります。そして、どんな状況でも物事や結果を好転させるために自分ができることは沢山ある、と気づくことができるのです。
視点を少し変えるだけで、不安や悔しさ、負の感情に気持ちを持っていかれすぎず、心が落ち着き、受け止めやすくなります。感情を無理に抑え込むのではなく、今の自分の気持ちに気づきながら、次にできることへ意識を向けていく感覚です。その積み重ねが、感情のコントロールにもつながり、メンタルを安定させる大切な支えになっていると感じています。
以上が、私がメンタルを安定させるために実践している5つのことです。どれも、いつも完璧にできるわけではありません。それでも自分の心の状態に気づき、少しずつ整えようとすること自体に意味があるのだと思います。
メンタルの安定は、簡単に答えが出るものではありません。だからこそ、これからも自分と向き合いながら、大切に育てていきたいテーマです。みなさんはメンタルの安定のために実践していることはありますか?
次回は、どんなお話でしょうか。お楽しみに。
つづく
※記事の情報は2026年9月29日時点のものです。
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【PROFILE】
西堀健実(にしぼり・たけみ)
1981年生まれ、長野県中野市出身。身長171㎝。
所属:biid株式会社
経歴:小布施スポーツ少年団→裾花中学校→古川学園高等学校
得意なプレー:相手選手の観察
好きな言葉:一意専心
【2025年国内大会】
・ジャパンビーチバレーボールツアー2025
第1戦 平塚大会 荒井商事杯 9位
第2戦 グランドスラムグランフロント大会 準優勝
第5戦 グランドスラム 横浜赤レンガ倉庫大会 5位
第6戦 青森大会 5位
第7戦 グランフロントエスコンフィールドHOKKAIDO大会 5位
第8戦 名古屋大会 5位
【2025年国際大会】
・アジアツアー
ヌバリオープン 9位
・FIVB Beach Pro Tour 2025
Futures/NUVALI 5位
Futures/武漢 5位
Futures/釜山 5位
Futures/カーボベルデ 4位
【2026年国内大会】
・ジャパンビーチバレーボールツアー2026
第1戦 名古屋大会 5位
第3戦 都城大会 第27回霧島酒造オープン大会 5位
第4戦 立川大会Crown of the Beach 優勝
第6戦 平塚大会 荒井商事杯 3位
【2026年国際大会】
・アジアツアー
台湾オープン 5位
・FIVB Beach Pro Tour 2026
Futures/クーランガッタ 4位
Futures/釜山 5位
Futures/モデナ 9位
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