10年後もアイデアを見返せるハードカバーノート「ロイヒトトゥルム1917」

【連載】創造する人に役立つ文房具

菅 未里

10年後もアイデアを見返せるハードカバーノート「ロイヒトトゥルム1917」

モノを書くことを覚え始めた幼少期からずっと身近にあるペンやノートなどの文房具。いま改めてその世界を覗き込めば、使い心地、デザイン、遊び心やユニークさなど、多様なアイテムがあり、進化を遂げていることに驚かされます。連載「創造する人に役立つ文房具」では、文具ソムリエール菅未里さんに、数ある文具の中から「使うことでクリエイティブな気持ちになれるアイテム」をご紹介いただきます。

積み重なったノート、これは私のアイデアノートです。私は10年以上前からハードカバーのノートをアイデアやちょっとしたメモのために使っています。


気持ちよく使い続けられるハードカバー

簡単なメモ帳でもいいのですがこのノートは長期保存に向いていて、いつでも手に取れる場所に置いてあるので、ふとした時に何年も前に書いたアイデアを読んでいます。


意外に過去のメモから得られるものが多く、人は自分が興味を持ったことや思い出など自分自身の過去から学ぶことも多いのだなと感じます。


気持ちよく使い続けられるハードカバー


一般的にノートというと学生時代に使った柔らかい表紙の学習ノートをイメージされる方が多いでしょう。ハードカバーのノートはソフトカバーのノートに比べると、値段が張るので敬遠される方もいらっしゃいます。


しかし、硬い表紙は衝撃や折れに強いため、かばんの中が荒れがちな方でも表紙が折れたり角が欠けたりすることがありません。ノートを使い切る頃にはボロボロになっていて格好悪い......ということが起こらないのはいいですよね。最後まで気持ちよく使い続けられます。


灯台という名のドイツ生まれのノート




灯台という名のドイツ生まれのノート

仕事柄、取材など立った状態でメモすることが多いため、下敷き代わりにもなるハードカバーのノートを愛用してきました。数々のハードカバーノートを試し、中でも特におすすめしたいのは「ロイヒトトゥルム1917」というドイツのノートです。「ロイヒトトゥルム」はドイツ語で「灯台」を指します。人生を明るく照らしてくれそうですね。


「ロイヒトトゥルム」のノートは撥水(はっすい)加工がされているため汚れに強く、コーヒーなどをこぼした経験がある方にも安心です。さっと拭けば汚れが染み込んでしまうことがありません。私はこのノートをお風呂に持ち込んでいますが、1冊使い終わる頃にもまったく問題なく使えています。(ただし、中の紙は撥水ではないので湯気でふやけてしまわないよう注意しましょう)


「ロイヒトトゥルム」のノートは撥水(はっすい)加工がされている
さらに栞(しおり)が2本ついているので、読み返したいページや最新ページに栞を挟んでいつでもすぐに目的のページを開けます。アイデアを書き留めるには瞬発力が必要ですから、すぐに目的のページにメモできるのはありがたいですよね。裏表紙の内側にはポケットが付いていて名刺やレシート、ショップカードなどを入れられます。

栞が2本ついている
まだある至れり尽くせりの機能




まだある至れり尽くせりの機能

中身にも使いやすさの秘密があります。ページの隅にはページナンバーが振ってあります。ノートの始めには目次ページがあるので、目次ページにページナンバーと内容が分かる一言を書いておけば、目次を見ただけで何が書いてあるのか思い出せますし、見たいページをすぐに開くことが可能です。中の紙は万年筆や水性ボールペンとも相性が良く、インクがページの裏ににじみにくいのもうれしいポイントです。


ページの隅にはページナンバーが振ってあります


ベーシックな黒のほかに、ネイビーやイエローなど毎年数色が入れ替えになるカラフルな色展開も見どころです。年の始めに今年のカラーを決めて、毎年ノートの色を変えて楽しむのもよさそうですね。


何年も先まで役立つノート




何年も先まで役立つノート

日々たくさんの仕事をこなしながら、アウトプットとインプットを繰り返している皆さんには企画にならなかったたくさんのアイデアがあることでしょう。すぐに実現しなかったアイデアも寝かせることでブラッシュアップされることもあります。

頑丈なハードカバーノートを使ってアイデアをメモしておけば、10年後の自分にヒントを与えてくれるかもしれませんよ。



【ご紹介したアイテム詳細はこちら】
ロイヒトトゥルム「ロイヒトトゥルム1917 ハードカバー ポケット A6」


※記事の情報は2022年9月6日時点のものです。

  • プロフィール画像 菅 未里

    【PROFILE】

    菅未里(かん・みさと)

    文具ソムリエール。
    文房具販売・仕入れ担当を経て、文房具の専門家として独立。
    国内外で商品や売り場の企画・監修、各種メディア出演、メーカーのコンサルティング、執筆などを行っている。日経MJなど連載多数。

    著書に『私の好きな 文房具の秘密』(エイ出版社)、『仕事を効率化する ビジネス文具』(ポプラ社)、『毎日が楽しくなる きらめき文房具』(KADOKAWA)、『文具に恋して。』(洋泉社)がある。

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