タッチしてみよう

MAY 28, 2019

パラダイス山元 タッチしてみよう

MAY 28, 2019

パラダイス山元 タッチしてみよう あるときはマンボミュージシャン、あるときはカーデザイナー、そしてあるときは餃子レストランのオーナーシェフ、またあるときはマン盆栽家元、さらにグリーンランド国際サンタクロース協会の公認サンタクロース、入浴剤ソムリエ、飛行機のプロ搭乗客?......。あらゆるジャンルを跨ぎながら、人生を遊び尽くす「現代の粋人」パラダイス山元さんに「遊びの発想の素」を教えてもらいましょう!

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A380 ホノルルタッチ

人生の中で、航空史上最大のイベントと期待に胸を膨らませていた「ANA フライングホヌA380アントニオカルロス初便タッチ」をしに、ホノルルへ日帰りしてきました。「イパネマの娘」などの作曲、演奏で知られるボサノバの名手アントニオカルロスジョビンをひたすらリスペクトしている私が勝手に名付けたこの搭乗スタイルは、目的地に着いたら空港を出ることなく、直ぐにまた次の復路便に乗って出発地に戻ることを意味します。トランジットや、乗り継ぎなどと誤解されがちですが、目的地は、あくまでも出発地。到着して直ぐに出発地へ向かう便が隣に駐機していれば、すぐさまそれに飛び乗るか、はたまた乗ってきた飛行機で戻るかが「タッチ」の基本です。

これまで、国内線ではマイル修行僧の模範として「稚内ロシア国境タッチ」「オホーツク紋別流氷タッチ」「千歳1日に4回タッチ」「佐賀牛タッチ」「熊本馬刺しタッチ」「石垣なんくるないさータッチ」「宮古ハイサイおじさんタッチ」「那覇ブルーシールタッチ」など、ユル~く楽しみながらタッチ可能なルートを開拓してきました。国際線では「北京シュウマイタッチ」「シンガポールお粥タッチ」「ロスバックトゥーザフューチャータッチ」「フランクフルトソーセージタッチ」「ミュンヘンビールタッチ」「茨城ねばねばタッチ」(出発は仁川)と、確実に実績を積んできました。意味わかりませんよね、、、

A380プレミアムエコノミークラス 22K からの機窓A380プレミアムエコノミークラス 22K からの機窓


今回のホノルルタッチは、エアバス社製の総2階建て旅客機A380を、ANAが初導入ということで、これまで経験したボーイング社製B787の新造機初就航の初便よりも、機体の大きさ、リゾート路線ということで、ちょっと期待していました。1月の予約開始日に複数の予約を入れたものの、結果として片道ずつ空席待ちがかかった予約になってしまったものを3000マイル余計に消費した上で、一方を解約し、ひとつの予約にまとめ、往きがプレミアムエコノミークラス、復路がビジネスクラスという、往復で2種類のクラスを堪能することができる最高のタッチとなりました。往復ファーストクラスという考えもアタマをよぎったのですが、アワード発券(特典航空券)でしたので、そもそもムリと判断、下位のクラスに絞って予約した作戦勝ちでした。

ボーイング製のB747ジャンボジェットが、世界の空から次々と姿を消していく中、「フライングホヌ」と名付けられた空飛ぶ巨大海亀の塗装といい、綾瀬はるかさんのCMといい、注目度満点の華々しいデビューを飾ったANAのA380初便就航直前 (成田空港)ボーイング製のB747ジャンボジェットが、世界の空から次々と姿を消していく中、「フライングホヌ」と名付けられた空飛ぶ巨大海亀の塗装といい、綾瀬はるかさんのCMといい、注目度満点の華々しいデビューを飾ったANAのA380初便就航直前 (成田空港)

搭乗前、成田空港のANA SUITE LOUNGEには、初就航を記念したみたらし団子まで並んでいました。搭乗前、成田空港のANA SUITE LOUNGEには、初就航を記念したみたらし団子まで並んでいました。


A380という機体には、私はこれまでルフトハンザ航空のエコノミークラスに搭乗しただけでした。今年に入ってエアバス社がA380の生産中止を表明、長距離を飛べる中型機の需要が高いと判断したからでした。ANAのA380導入の経緯はいろいろと噂されておりましたが、タイミング的にはこれ以上ない絶妙な導入時期であると、私は断言いたします。

これまで、トリスを飲んでハワイへ行こう!とか、アップダウンクイズの勝者がスチュワーデスさんから首にレイをかけられてタラップを降りてくるシーン、そしてホノルルマラソン、ソラミミストである安斎肇さんのキャラクターが鮮烈な印象を放ったリゾッチャ等々、ハワイといえば日本航空というほどイメージが根付いていました。私も、実際これまでハワイへ行ったのは、ノースウエスト航空と日本航空でした。今回、ANAはA380を3機同時購入、すべてハワイ線に投入すると発表したことで、一気にシェアを巻き返そうという計画が伺い知れます。それに対する日本航空は、人気絶好調の「嵐」のラッピングジェットですから、ハワイ路線がたいへん面白いことになってきました。

A380には、ボーディングブリッジが、上に1本、下に2本の 計3本A380には、ボーディングブリッジが、上に1本、下に2本の 計3本


ANA フライングホヌA380アントニオカルロス初便 ホノルル空港に無事到着

ANA フライングホヌA380アントニオカルロス初便 ホノルル空港に無事到着




ホノルルの熱海化が加速

一度でもハワイへ行ったことのある方なら、ハワイほど日本人の感覚に馴染む、親日的な外国は他にないと思わずにいられません。店員がアメリカ人、クルマが右側通行以外に、何が日本の観光地と違うというのでしょう。一時期ハワイ人気が低迷した頃、代わってグアム、サイパンが格安海外旅行の看板商品となって人気を集めました。未だに、2泊3日でサーチャージ込みで29,800円というのを見かけたりしますが、ショッピング、観光、アクティビティとすべての分野で、やはりハワイに軍配が上がります。

ハワイなんて、もう行き飽きたよ!という方も多いでしょう。紅白歌合戦が終わって、ハワイでゴルフしてきま~す!という芸能人も未だにたくさんおりますし、私のシェフ仲間の友人に、ハワイで寿司レストラン、ラーメン店を開業して永住してしまった人もおります。ここ最近は、中国からの旅行客が押し寄せて、過去最高の賑わいとも聞きました。日本の中でも地方創生、イノベーションが加速しているように報道されていますが、社会資本、観光資本が古くから充実しているハワイと比べると、相当貧弱な規模といえます。正直なところ、だからこそ、やっぱり今、ハワイなのです。

往路 NH184 プレミアムエコノミーの機内食 うな玉ごはん往路 NH184 プレミアムエコノミーの機内食 うな玉ごはん

今後は、熱海の駅前と化したホノルル周辺で「極々フツーのワイキキビーチで大満足なハワイの旅」と、マウイ島やハワイ島へ足を伸ばし「ちょっと秘境なハワイの旅」「マジ大自然なハワイの旅」と、二極化してさらに発展していくことでしょう。誰も知らないハワイの本当の魅力~みたいなガイドブックは、既に出尽くした感はあるのですが、ほぼ日本人が未踏の本当に魅力溢れたユル~い集落とか、尖ったガストロノミーなレストランとかありますから、あまり他人の情報を頼りにせず、直感でレンタカーでぐるぐる回る旅なんかが流行りそうな予感がします。そのためにも、是非ともANAにはハワイのローカル航空会社とコードシェアを進め、ハワイ諸島の各島と密接に繋がる必要がありますね。

ホノルル空港はシャトルバスに乗らないと、たいへんな距離を歩かされます、、、遠くに、またこの後に乗るNH183便がホノルル空港はシャトルバスに乗らないと、たいへんな距離を歩かされます、、、遠くに、またこの後に乗るNH183便が


物心ついた頃から、大の鉄道好きだった私が、なぜ掌を返したように飛行機に乗りまくるようになってしまったのか?よく聞かれるのですが、理由のひとつは、国鉄の分割民営化で、それまで目の前を通り過ぎるだけで、いつか乗ってみたいなこの特急に!という凛々しいほど美しいフォルム、カラーリングを施されていた車両が、あまりにヘンテコでダサいカラーリングに塗り変えられ、全国に溢れかえってしまい、写真を撮るのも、乗るのも、まったく魅力を感じなくなってしまったからでした。

その喪失感を埋めるタイミングで、鉄道より飛行機の方が、あれこれ楽しいんだよ~と導いて下さった人がいました。乗用車以外に鉄道車両、航空機のデザインも手掛けるチャンスに恵まれ、男の子の憧れの仕事をなにもかもやり尽くした感はあるのですが、やはり仕事で関わる以上に、プライベートで、好きなところへ好きに飛んで、さっさと帰ってこられる飛行機にだんだんと心惹かれるようになりました。そして機内食、ラウンジ、マイル、アップグレード、さらには上級会員のステータス維持と、鉄道にはまったくない楽しみの虜になってしまいました。

新設されたホノルル空港 ANA SUITE LOUNGE の鮭茶漬け、牛すき焼き新設されたホノルル空港 ANA SUITE LOUNGE の鮭茶漬け、牛すき焼き


「パラダイス山元の飛行機の乗り方」以外は、すべて頂きもの「パラダイス山元の飛行機の乗り方」以外は、すべて頂きもの




快適な空だけの旅

A380初便タッチ、ハワイ日帰り往復していた人は、往路520名中、10名以上いました。みなさん拙著「パラダイス山元の飛行機の乗り方」「パラダイス山元の飛行機のある暮らし」「なぜデキる男とモテる女は飛行機に乗るのか?」など、マイラーの定番バイブルをご持参頂いてのご搭乗でした。機内、ラウンジ内で、即席サイン会を開催させて頂きました。ありがたいことです。今後、ますます、そういう搭乗客は増加します。パンドラの箱は開かれました。初便に搭乗すると、社長さんから記念品を頂いたり、機内食やラウンジのメニューが特別仕様になっていたりと、飛行機の楽しさがさらに倍増します。鉄道も心底嫌いになったわけではありませんが、後戻りはできなくなってしまいました。

これこそがタッチの証明、NH184、NH183 同日便でホノルル往復これこそがタッチの証明、NH184、NH183 同日便でホノルル往復


20190528-0951_12.jpgANAセールス株式会社さんに〝マイル100%加算+プレミアムポイント 搭乗クラス毎に加算〟「パラダイス山元さんと一緒に往復するA380ホノルルタッチ」ハワイ滞在たっぷり3時間!という旅行商品を是非ともご検討頂きたいものです!


「快適な空だけの旅」を満喫する方の背中を、私は全力で推します。本当は、ワイキキビーチでダイヤモンドヘッド見ながら寝そべりたかった、、、というのは絶対ウソですから。ホノルル空港、A380の機内でお会いいたしましょう!


※記事の情報は2019年5月28日時点のものです。

  • プロフィール画像 パラダイス山元

    【PROFILE】

    パラダイス山元 (ぱらだいす・やまもと)

    マンボミュージシャンの傍ら、東京・荻窪で、招待制高級紳士餃子レストラン「蔓餃苑」を営む。1962年北海道札幌市生まれ。他に「マン盆栽」の家元、グリーンランド国際サンタクロース協会の公認サンタクロース、入浴剤ソムリエとして「蔓潤湯」開発監修者、ミリオンマイラー「プロ搭乗客」と、活動は混迷を極める。趣味は献血。愛車はメルセデスベンツ ウニモグ U1450。著書に「餃子の創り方」「GYOZA」「うまい餃子」「パラダイス山元の飛行機の乗り方」「なぜデキる男とモテる女は飛行機に乗るのか?」「マン盆栽の超情景」などがある。

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