【連載】Beaches! ビーチバレーと私
2025.10.21
西堀健実
海外ツアー編〈韓国〉プルコギ、サムギョプサル、キンパに大満足! 試合最中のドローンショーも体験|西堀健実【連載⑧】
ビーチバレー選手の西堀健実さんが、バレーボールとビーチバレーにかけた青春の日々を綴ります。海外ツアー編3回目は韓国。日本人には馴染み深い韓国の食や、驚きの試合エピソードをご紹介いただきました。
今回ご紹介する国は韓国です。日本から飛行機で3時間弱、多くの方にお馴染みの国ですよね。韓国はインドア時代から何度も訪れていて、ソウル近郊に滞在することが多かったのですが、今回は釜山(プサン)に初上陸。今シーズンの、8月14日から17日に開催された「BEACH PROTOUR Busan Gwangalli 2025」大会に出場するために訪れました。
Gwangalli(広安里・クァンアンリ)は、韓国を代表するリゾート地。ビーチは沢山の人で賑わっていました。会場のあるビーチから、観光名所の広安(クァンアン)大橋を望むこともできました。
「BEACH PROTOUR Busan Gwangalli 2025」大会会場
今回も食べたものを紹介していきますね。毎回、食べ物の話になってしまいますが......食べることも、練習のうちということで(笑)。韓国といえば焼き肉! というか、肉! 苦労して探さなくても、リーズナブルで大満足のお店がそこら中に、たくさんありました。
豚肉のプルコギ
サムギョプサル
私の中では、プルコギと言えば牛肉でしたが、豚肉のプルコギも最高でした。プルは、日本語で「火」を意味し、コギは「肉」を意味するとか。必ずしも、牛肉ではないのですね。サムギョプサルはお店によって味も、作り方も違ってそれぞれとてもおいしかったです。
イカと海藻のみの具材のキンパ屋さん
キンパも海辺の街、釜山ならではの海藻と小さなイカが入ったキンパがおいしかったです! 私は初めて食べました。日本にはないですよね? 韓国料理はメインを頼むと無料のおかずがたくさんついてきます。そのシステム、大好きです。スープメインのお店にもたくさんのおかずが並びます。
スープがメインのお店にて
これも、韓国ならではでないでしょうか?
無料のおかずとして頻繁に登場する生の野菜
無料のおかずには、生の野菜が頻繁に登場します。味噌を付けて、生で食べているのですよね。緑のは唐辛子かと思われ、私には無理でした。お国特有の食文化に触れました。
他にもたくさんおいしいグルメがあります。カフェもたくさんあって、コーヒー以外のメニューも充実しているので、コーヒーが苦手の私はうれしかったです。もちろん、コーヒーも美味とのことでした。飲食店巡りにも最高の土地です。英語よりも、日本語の方が通じるので、一人旅にもおすすめの場所です。
会場近くにあるカフェのおいしそうなパン
ただハングルの解読は苦戦するかもしれません。私は何度か失敗しました。スイカジュースを頼みたかったのですが、ハングルが読めず、色で判断したら、リンゴと赤かぶのジュースでした(笑)。
左が赤かぶのジュース、右がリンゴジュース
さて、ここからは大会のお話を。釜山大会、まずは観客の数が日本の倍以上でした。場所が好立地で、同じ時期にヨットやサーフィン等マリンスポーツのイベントも開催されていたからでしょうか? 解明したいところです。
そして、参加賞が豪華でした。美容大国ならではの、コスメの詰め合わせ、そして大量のツナ缶の詰め合わせなどをいただきました。
ツナは大好きで、普段からよく食べますし、保存がきくので遠征にも持参するのでとてもうれしい参加賞でした。釜山大会は参加賞もさることながら、大会中のイベントもまた豪華でした。その一つがドローンショー。
ドローンショーの様子
この形をつくる一つひとつがドローンです。感動しました!
感動しました......が、ただこのドローンショーは、なんと私たちの試合を途中で中断して行われたのです。1セット目が終わり、審判も下がり、私たちもベンチに。審判より「今から15分くらいドローンショーがあるから中断ね、練習はしていいよ」と言われました。
最初は1セット取られてるし練習するか? と思いましたが、この状況で練習しても集中できないと思い、ドローンショーを楽しみました(笑)。
ビーチバレーはさまざまな外的要因に影響されながら戦うスポーツです。それが天候であることには慣れていますが、イベントを挟むという理由で試合が中断されたのは初めての経験でした(笑)。
あらかじめ対戦相手と私たちに主催者から相談があり、全員同意のことだったので問題はないのですが。厳密にいうと、私たちは「全てのショーが終わってから試合を開始したい」、対戦相手は「先に試合を始めて途中で中断」ということで、意見が分かれていました。
ただ、意見は聞くけど、最終決定は主催者が判断するということではありました。最終的に対戦相手の意向が採用されたという状況でしたね。海外ツアー歴15年以上ですが、新しい経験をさせてもらえたことに感謝です。
ドローンショーによる試合中断時の様子
こういう状況に限らず、試合の中でも、自分の思い通りにいかないこと、自分ではコントロールできないことが多々あります。というより、そういうことの方が多いのです。ビーチバレーに限らず、人生ってそんなことの繰り返しなんじゃないかなと思っています。
思い通りにいかないこと、コントロールできない部分に引っ張られるのではなく、受け入れて、いかに自分自身がやるべきことに全力を注げるかということが大切だと、改めて実感した韓国釜山大会でした。
つづく
※記事の情報は2025年10月21日時点のものです。
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【PROFILE】
西堀健実(にしぼり・たけみ)
1981年生まれ、長野県中野市出身。身長171㎝。
所属:biid株式会社
経歴:小布施スポーツ少年団→裾花中学校→古川学園高等学校
得意なプレー:相手選手の観察
好きな言葉:一意専心
【2023年国内大会】
・ジャパンビーチバレーボールツアー2023
第2戦平塚大会 ガラナ・アンタルチカ杯 3位
第3戦渋谷大会 3位
・ジャパンビーチバレーボールツアー2023サテライト
第1戦横浜大会 3位
【2023年国際大会】
・アジアツアー
サラミオープン9位
・FIVB Beach Pro Tour 2023
Futures/Satun(サトゥーン) 9位
Futures/Seoul(ソウル) 5位
Futures/Geelong(ジーロング) 5位
【2024年国内大会】
ジャパンビーチバレーボールツアー2024
第8戦JBG須磨大会 3位
第9戦マイナビ松山大会旭食品杯 3位
【2024国際大会】
・アジアツアー
ヌバリオープン 9位
天津オープン 9位
ヌバリチャンピオンシップ 19位
・FIVB Beach Pro Tour 2024
Futures/Mollymook 9位
Futures/Coolangatta 9位
Futures/NUVALI 3位
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