【連載】創造する人に役立つ文房具
2019.10.08
菅 未里
ペンケースへのこだわりも忘れずに
幼少期、モノを書くことを覚え始めた頃からずっと身近にあるペンやノート、消しゴムなどの文房具。いま改めてその世界を覗きこめば、使い心地、デザイン、遊び心やユニークさなど、驚くほど多様なアイテムがあり、進化をとげていました。「創造する人に役立つ文房具」はその中でも、使うことでクリエイティブな気持ちになれるようなアイテムを、文具ソムリエール菅未里さんにご紹介いただきます。
ここまで、クリエイティブな仕事のためには欠かせないペン・メモとご紹介してきましたが、もうひとつ大事なアイテムがあることにお気づきでしょうか。
それは、ペンケースです。
筆記具やメモにこだわるなら、忘れずにペンケースにもこだわりたいものです。なぜなら、ペンケースを選ぶことは、大切なペンを守ることにつながるからです。
ペンはペンケースの中で傷つく
よくある仕切りがないペンケースは、小さなスペースに効率的に多くのペンを収納できるのですが、ペンケースの中でペンどうしが接触してしまうという弱点があります。なぜ弱点なのかというと、ペンどうしが触れると小さな傷がつくことがあるためです。
ペンが傷つく要因は、落としたりぶつけたりすることとペンケース内部での接触との2つです。前者は気をつければ防げますが、後者は防げません。もちろん、日常的に使うペンならば小さな傷を気にする必要はありませんが、こだわりのペンの場合はどうでしょうか。小さな傷も避けたいと思いませんか?
ペンを守るセパレートタイプのペンケース
そこで私は、ペンを一本一本収納するセパレートタイプのペンケースをお勧めしたいと思います。このタイプなら、ペンどうしが接触して傷つくことはありません。
セパレートタイプのペンケースは必ずしもコレクション用ではなく、持ち運びを前提としたタイプも多く作られています。
外は革、中は起毛
そしてセパレートタイプの素晴らしい点として、ここでご紹介する「クロコ型押しコレクションペンケース(6本用)」(ロメオ)のように高級感がある製品が少なくないことも挙げられます。ペンやノートと同じように、ペンケースも特別なものを持ちたいですよね。
「クロコ型押し コレクションペンケース」は、クロコ型押し(鰐革ふうの加工)の牛革を採用した外側も魅力的ですが、内部にふわっとした起毛を敷き詰めてあるのも面白い点です。外と中の感触の違いが、創造性を刺激してくれるかもしれません。
ロメオは、あの老舗文房具店・伊東屋のブランドです。ロメオという名前は大正時代から使われていたそうなので、由緒あるブランドといえるでしょう。このペンケースは固定用のバンドを引っ張ることでどんな太さのペンにも対応できるのですが、このような細やかな気遣いは伊東屋ならではといえます。
【ご紹介したアイテム詳細はこちら】
ロメオ「クロコ型押し コレクションペンケース」(6本用)
ロメオ「クロコ型押し コレクションペンケース」(12本用)
※記事の情報は2019年10月8日時点のものです。
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【PROFILE】
菅未里(かん・みさと)
文具ソムリエール。
文房具販売・仕入れ担当を経て、文房具の専門家として独立。
国内外で商品や売り場の企画・監修、各種メディア出演、メーカーのコンサルティング、執筆などを行っている。日経MJなど連載多数。
著書に『私の好きな 文房具の秘密』(エイ出版社)、『仕事を効率化する ビジネス文具』(ポプラ社)、『毎日が楽しくなる きらめき文房具』(KADOKAWA)、『文具に恋して。』(洋泉社)がある。
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