思考に後れをとらないノート

JUL 14, 2020

菅 未里 思考に後れをとらないノート

JUL 14, 2020

菅 未里 思考に後れをとらないノート モノを書くことを覚え始めた幼少期からずっと身近にあるペンやノートなどの文房具。いま改めてその世界を覗き込めば、使い心地、デザイン、遊び心やユニークさなど、驚くほど多様なアイテムがあり、進化を遂げていることに驚かされます。連載「創造する人に役立つ文房具」では、文具ソムリエール菅未里さんに、数ある文具の中から「使うことでクリエイティブな気持ちになれるアイテム」をご紹介いただきます。

アイデアをノートなどにメモするとき、意外と重要なのが「筆記感」です。

書きにくいペンだったり、逆に妙にツルツルした書き味だといちいちストレスが溜まり、思考の邪魔をします。変に主張することなく、思考に追従してくれる筆記感は創造的な行為には欠かせないのです。



ペンだけに注目してはいけない

もっとも、筆記感を気にする人は少なくありません。しかし、そういう方はえてしてペンばかりに注目しがち。ノートのほうを見落としがちなのです。

筆記感はペンだけではなく、あくまでペンとノートとの関係の上に成り立つものです。ノート選びにもこだわらなければ、理想の筆記はできないのです。



紙質が絶妙の「NOLTY notebook」

最近私が買ったノートでもっとも良い書き味を誇るのが、NOLTYの「NOLTY notebook」でした。NOLTYとは、ベストセラー「能率手帳」を手掛けてきた日本能率協会マネジメントセンターのブランドです。


左から、「NOLTY ノート A5 アシンメトリー(ブラック)」「NOLTY ノート A5 ログタイプ(グレー)」「NOLTY ノート B6 横罫 6.0mm(ブラック)」「NOLTY ノート B6 方眼 3.5mm(グレー)」。左から、「NOLTY ノート A5 アシンメトリー(ブラック)」「NOLTY ノート A5 ログタイプ(グレー)」「NOLTY ノート B6 横罫 6.0mm(ブラック)」「NOLTY ノート B6 方眼 3.5mm(グレー)」。


NOLTY notebookは紙質が絶妙です。滑りが良いとか、筆記が軽いわけではありません。ペンと紙との間に適度な密着感があり、しっかりと筆記感を感じられる作りでありながら、引っ掛かりがなくスムーズなのです。

この紙はNOLTY専用のもので、軽くて薄いのが特徴です。私は薄い紙ほどめくりにくくなる印象を持っているのですが、NOLTYは決してそうではないのがさすがですね。



滑らかな筆記が、思考を加速する

筆記時に引っ掛かりがないことは重要です。ちょっとした引っ掛かりでも、思考を躓かせかねません。かといって、軽すぎる筆記感では書いている実感がないという問題が生じます。この2つを両立させるのは、簡単ではなかったに違いありません。

せっかくですから、ペンにもこだわってください。私はパイロットの「ジュースアップ」という、水性顔料ゲルインキのペンを使っています。ゲルインキを使っているのは筆記抵抗が小さいからですが、もう少し筆記抵抗が欲しい方は油性ボールペンがいいでしょう。

NOLTY notebookは罫線のパターンで4つのモデルに分かれているのですが、特におすすめなのが右ページと左ページとで異なる罫を採用した「アシンメトリータイプ」です。公式HPで「記録と発想を見開きで同時に行える」とうたっているだけあり、創造力を発揮するにはベストのノートでしょう。


アシンメトリータイプアシンメトリータイプ


ページナンバーが振られているのもNOLTY notebookの強みです。目次を作る際に必要になるページナンバーは、情報を整理するためには欠かせません。


引っ掛かりがないことは重要です。

筆記感によって、思考のスピードや発想力は大きく変わるのではないでしょうか。その違いを、NOLTY notebookで実感してみてください。


【ご紹介したアイテム詳細はこちら】

NOLTY notebook


※記事の情報は2020年7月14日時点のものです。

  • プロフィール画像 菅 未里

    【PROFILE】

    菅未里(かん・みさと)

    文具ソムリエール。
    文房具販売・仕入れ担当を経て、文房具の専門家として独立。
    国内外で商品や売り場の企画・監修、各種メディア出演、メーカーのコンサルティング、執筆などを行っている。日経MJなど連載多数。

    著書に『私の好きな 文房具の秘密』(エイ出版社)、『仕事を効率化する ビジネス文具』(ポプラ社)、『毎日が楽しくなる きらめき文房具』(KADOKAWA)、『文具に恋して。』(洋泉社)がある。

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