【連載】創造する人に役立つ文房具
2021.06.08
菅 未里
学ぶモチベーションを上げてくれる記録帳
モノを書くことを覚え始めた幼少期からずっと身近にあるペンやノートなどの文房具。いま改めてその世界を覗き込めば、使い心地、デザイン、遊び心やユニークさなど、多様なアイテムがあり、進化を遂げていることに驚かされます。連載「創造する人に役立つ文房具」では、文具ソムリエール菅未里さんに、数ある文具の中から「使うことでクリエイティブな気持ちになれるアイテム」をご紹介いただきます。
コロナ禍は学びのチャンス?
もう軽く1年以上も続いているコロナ禍。うんざりしている方も多そうですが、見方を変えると、学びのチャンスとも言えるのではないでしょうか。
在宅勤務が増えたなら、いままで通勤に充てていた時間を勉強に使えます。休日も遠出が難しくはなりましたが、贅沢にたっぷり読書を楽しむぶんには問題ありません。
抜け目のない文房具業界は、おそらくそのことを知っているのでしょう。とてもよい勉強用のノートが出てきました。
学びを習慣化する「学びの記録帳」
ユニークな文房具で知られるミドリが作った「学びの記録帳」は、勉強に特化したノートです。スケジューリングやタスクリスト、記録に便利な24分割の円グラフなど、勉強に役立つフォーマットがあらかじめ用意されていますから、買えばすぐに勉強を始められます。資格取得などの勉強をする方が増えているであろう、コロナ禍の日本を意識したノートですね。
1日1ページ書き込む形式で3カ月、96日分のページが用意されていますので、1冊のノートでたっぷり3カ月は勉強ができます。今すぐに始めたとして、ゴールは秋。その頃には大きく成長していることでしょう。
モチベーションを維持するための工夫
とはいえ、実は勉強のためのフォーマットを備えたノートは他にもいくつかあります。冒頭で「文房具業界は抜け目がない」と書いた通り、コロナ禍での勉強の需要を敏感に察知した文房具メーカーは少なくないからです。
しかし、この「学びの記録帳」のユニークな点は、勉強のモチベーションを維持するための工夫に力を入れている点です。
全体は「目的を決める」「環境を整える」「小さな成功を積み上げる」の3ステップになっているのですが、モチベーションに関わる「目的を決める」部分がしっかり用意されているのが、まず心強いですよね。
また、習慣のチェック表や、ワークブック形式で勉強へのモチベーションを上げてくれる各種読み物が充実しているのも特徴です。退屈にならないような仕掛けが詰め込まれているのです。
リング式で場所を取らない
ノートとしての作りも優秀です。特に、背が糊付けではなく、くるっと180°返せるリング方式なので、常に1ページ分しか場所を取らないのがいいですね。会社ならともかく、ご自宅で勉強するなら省スペースは重要です。
行動が制限されてしまうコロナ禍ですが、永遠に続くわけではありません。ワクチンの接種も始まり、そう遠くない未来の収束を期待してもよさそうです。
ならば、今のうちに、今しかできないことをやってみませんか? 在宅の時間を有効に使えれば、いつかコロナ禍が去ったときに、一回り成長したご自分が待っているはずです。
【ご紹介したアイテム詳細はこちら】
「学びの記録帳」
※記事の情報は2021年6月8日時点のものです。
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【PROFILE】
菅未里(かん・みさと)
文具ソムリエール。
文房具販売・仕入れ担当を経て、文房具の専門家として独立。
国内外で商品や売り場の企画・監修、各種メディア出演、メーカーのコンサルティング、執筆などを行っている。日経MJなど連載多数。
著書に『私の好きな 文房具の秘密』(エイ出版社)、『仕事を効率化する ビジネス文具』(ポプラ社)、『毎日が楽しくなる きらめき文房具』(KADOKAWA)、『文具に恋して。』(洋泉社)がある。
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