【連載】創造する人に役立つ文房具
2023.09.05
菅 未里
記憶を辿るフックにも。くすみカラールーズリーフ
色の付いた紙にメモすれば、記憶の向上に役立つかも......文具ソムリエール菅未里さんに「使うことでクリエイティブな気持ちになれる文具」をご紹介いただく連載。今回は5色入りの「くすみカラールーズリーフ」です。
大人にも人気のルーズリーフ
7月の記事でアイデアを書き留めるボールペン「TANK(タンク)」を紹介しました。ペンがあればアイデアを書き留めるノートやメモ帳も必要ですね。
「ノートやメモ帳なんてどんなものでも変わらないでしょ?」と思っていたらもったいない! 色、紙質、サイズや形式によって仕事の効率や発想量が格段に変化します。
今回はスケッチブックで有名なマルマンから、2023年7月に発売された「マルマンルーズリーフ」シリーズの「くすみカラーアソート」をご紹介します。
学生が使うものというイメージが強いルーズリーフですが、数年前から社会人にも注目されています。
ノートには、糸などで綴じられている綴じノート、リングでページがまとめられているリングノートなどがあります。これらは綴じる部分が固定されているため、不要になったページはそのまま残しておくか、無理矢理破り捨てる必要があります。書いたページの前後を入れ替えたいと思ってもできません。
しかし、ルーズリーフは紙を綴じているリング部分が開閉するため、ページの順番を入れ替えられます。編集できるノートとして便利なんです。
メモ帳は白だけじゃない
ルーズリーフに限らず、メモする紙は「白」というイメージがあるのではないでしょうか。しかし、一説によると白い紙よりも色が付いた紙の方が記憶力は向上するともいわれています。
せっかく会議の内容やアイデアをメモするのであれば、記憶に定着したほうがいいですよね。「書きやすいルーズリーフ」の「くすみカラーアソート」にはグレージュ、ライトグリーン、アイスグリーン、ブルーラベンダー、モーヴパープルの5色が入っています。
一冊のルーズリーフバインダーに例えば仕事とプライベート、会議の内容とアイデアのメモなど、テーマが違うメモをまとめる時には、あらかじめテーマごとに紙の色を決めておくと、後からメモを見返す時にどこに何が書いてあるか見つけやすいですよ。
白い方眼線が便利
ポイントは紙の色に加えて、罫線の色。方眼ですが罫線は黒ではなく白です。
文字を書く際は黒いインクで書くことが多いですよね。しかし、黒い文字と黒い罫線では、線が重なった時にやや見えづらくなります。白い罫線であれば黒い文字と重ならず、どんな文字も見やすいのです。
マルマンはスケッチブックだけではなく、日常使いの紙製品の品質も抜群。ルーズリーフは書きやすさと滑らかさを重視しています。マルマンが標準の紙の厚さとするのは70g/㎡なのですが、それに対して80g/㎡というしっかりとした密度の筆記用紙で、ボールペン、シャープペン、水性マーカーなど幅広い筆記具と相性がよいのもうれしいですね。
使いやすい3サイズ展開
ルーズリーフのサイズ展開はB5、A5、ミニの3種類。B5サイズは学生時代から使いなれたボリューム、A5サイズは小ぶりの鞄にも入れやすく、A4の書類の半分で取り回しがしやすい便利さがあり、ミニはリングメモと同様に使用するのもいいですね。ご自身のメモのボリュームに合わせて選んでみてください。
色付きのルーズリーフで記憶を辿る
白以外の紙を日常使いするという経験をしたことがある方は多くはないでしょう。使いにくいのでは? と言われることもありますが、意外や意外。あの色の紙に書いたと記憶を辿るフックになることもあり、一度使うと色付きの魅力に気づくはず。この連載で出合ったのも何かのご縁。ぜひ一度お試しください。
【ご紹介したアイテム詳細はこちら】
マルマン「書きやすいルーズリーフ くすみカラーリーフ アソート <B5>」
マルマン「書きやすいルーズリーフ くすみカラーリーフ アソート <A5>」
マルマン「書きやすいルーズリーフミニ くすみカラーアソート」
※記事の情報は2023年9月5日時点のものです。
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【PROFILE】
菅未里(かん・みさと)
文具ソムリエール。
文房具販売・仕入れ担当を経て、文房具の専門家として独立。
国内外で商品や売り場の企画・監修、各種メディア出演、メーカーのコンサルティング、執筆などを行っている。日経MJなど連載多数。
著書に『私の好きな 文房具の秘密』(エイ出版社)、『仕事を効率化する ビジネス文具』(ポプラ社)、『毎日が楽しくなる きらめき文房具』(KADOKAWA)、『文具に恋して。』(洋泉社)がある。
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