【連載】日用品愛好家の創造的休息
2023.04.18
渡辺平日
休憩―「ほっと一息」にぴったりな枕と器
創造的な生活を送るためには「休息」が必要です。連載「日用品愛好家の創造的休息」では、日用品愛好家の渡辺平日(わたなべ・へいじつ)さんに、休息に役立つアイテムを、3回にわたってご紹介いただきます。第3回のテーマは「休憩」。ちょっとした休み時間に頭と心を休め、ほっと一息つけるようなアイテムを教えていただきました。
今年で物書きになって4年が経ちました。最初は「このままで大丈夫か?」という感じでしたが、近頃は「たぶん大丈夫っぽい」と思えるまでになりました。
物書きをやっていると気の休まる時間がちっともありません。特にエッセイを書いているとその傾向は顕著になります。なぜかというと、暮らしのほぼすべてが「話の種」になりうるからです。
例えば整骨院に行ったとしましょう。普通であれば心身ともに癒やされて帰路につきますよね。ところが僕の場合、けっこう疲れてしまいます。
「先生の口癖が面白いな」とか「カーテンの柄がファンシーだな」という具合に細かいところに目がいって、これはいい題材になりそうだと考え始めてしまうのです。
もっと極端な例を出すと、散歩中に変な形の石や不思議な形の雲を見たりするだけで、脳がせっせと働き出します。これでは気が休まるはずがない。
上記はかなり特殊なケースですが......。会社や店舗に勤めている方で、常に仕事のことで頭がいっぱいという人もいると思います。特に就職や転職したてだとなおさらでしょう。
そんな状態から解き放たれる瞬間。それが睡眠です。ちょっと仮眠するだけで頭がずいぶんとスッキリします。
色も大きさもちょうどいい、仮眠用の枕
ここからが本題です。しっかり休憩をとって、創造力を取り戻せるアイテムをご紹介します。まずおすすめしたいのは、音に関連する製品を提案する〈Timbre(ティンブレ)〉の「Ototone(オトトネ)」です。
「いったいなんだ......?」
多くの方がこう思われたことでしょう。実はこちら、昼寝用の枕なんですね。
こういうふうに顔をすっぽりうずめて使用します。顔全体が優しく包まれているような感じになって、けっこうリラックスできます。
個人的に注目していただきたいのが耳に触れる部分。ここがわずかにへこんでいて、イヤホンで音楽やラジオを聴きながら仮眠することも可能です(このあたりは音にこだわるブランドならではですね)。
ほかにも仮眠用の枕はありますが、色が派手だったり大きすぎたりと、ちょうどいいものって意外とないんですよね......。その点Ototoneは実にちょうどいいです。自宅はもちろん、職場などでも使いやすいと思います。
うっかり汚してしまってもご安心を。カバーを取り外して洗えるので、いつでも清潔にお使いいただけます。
ただし化粧をされている場合は工夫が必要です。汚れてもいいタオルを間に挟むなど対策をとりましょう。
繰り返しになりますが、仮眠をとると脳が生き返ったようにスッキリします。ぜひ仕事や家事のお供にOtotoneを(なんて書くとキャッチコピーみたいですね)。
【ご紹介したアイテム詳細はこちら】
Ototone
「仮眠が体に良いのは分かってるけど、そんな時間はないよ」
なんだかこんな声が聞こえてきそうです。そういう方のために、より短い時間でリフレッシュできるアイテムをご紹介しましょう。
口当たりの違いを楽しめる器
こちらは〈graf(グラフ)〉が手掛ける「OWN(オウン)」シリーズです。素材が異なるのに形状はほぼ一緒という、ありそうで意外にない、とてもユニークな器です。
「一瞬だけでも休憩したい!」と思ったら、この器でお茶や白湯をゆっくりと飲みます。手にじんわりと白湯の温かさが伝わってきて......。飲み終えるころにはずいぶんと心が楽になります。
この器ならではの楽しみ方としては、お茶やコーヒーの飲み比べがあります。ほとんど同じ形ではありますが、口当たりが異なるためか、微妙に味わいが変わるのです。
目をつぶり、心を整え、わずかな違いを探る――飲み終えた時にはすっかり気持ちが変わっているはずです。さあ、もうひとがんばりしましょう。
【ご紹介したアイテム詳細はこちら】
OWNシリーズ
※取り扱いオンラインショップはこちら
創造力は必要ないかもしれない
「創造的な生活を送るためには『休息』が必要だ」というテーマで、いろいろなアイテムをご紹介させていただきました。気になるものはあったでしょうか? ちょっとでもお役に立てればうれしいです。
急に話をひっくり返すようですが、創造力なんてものはなくたってちっとも困りません。もし持っていないとしても、楽しく暮らしていけます。
だけど、それでも、どれだけ大変でも、私たちは創造的な生き方を志向します。もしかするとこれは人間の本質なのかもしれません。
――最後までお読みいただきありがとうございました。皆さんのこれからの生活が、刺激的で、挑戦的で、そして創造的なものになることを願っています。
※記事の情報は2023年4月18日時点のものです。
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【PROFILE】
渡辺平日(わたなべ・へいじつ)
日用品愛好家。大学を卒業後、インテリアショップに就職。仕事を通じて「もの」に対する知識や感性を養う。現在は執筆活動だけではなく、美術協力や製品開発など、良く言うと多方面に、悪く言うと無軌道に活躍の場を広げている。
note
https://note.com/wtnbhijt/
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