【連載】創造する人に役立つ文房具
2019.12.10
菅 未里
「ポストイット」は商標です
幼少期、モノを書くことを覚え始めた頃からずっと身近にあるペンやノート、消しゴムなどの文房具。いま改めてその世界を覗きこめば、使い心地、デザイン、遊び心やユニークさなど、驚くほど多様なアイテムがあり、進化をとげていました。「創造する人に役立つ文房具」はその中でも、使うことでクリエイティブな気持ちになれるようなアイテムを、文具ソムリエール菅未里さんにご紹介いただきます。
ふせんのことを「ポストイット」と呼ぶことがありますが、これが実は米国3Mによる商標であることをご存知でしょうか。正式には「ポスト・イットR」です。
3Mは、「貼って・剥がす」ことができる、いわゆるふせんを世界で最初に作った会社なのですが、おそらく説明は不要でしょう。「ふせん」と聞いて多くの方が思い浮かべるあの商品こそが3Mの「ポスト・イットR」だからです。
多様でクリエイティブな文房具
そのポスト・イットRは、実にクリエイティブな文房具です。タスクを整理するためのメモ、アイデア出し用のミニノート、本のしおり、手帳とセットにするメモ......などなど、さまざまな使い方ができるのです。
いわゆるふせんはポスト・イットR以外にもたくさん作られていますが、さすが元祖というべきか、ポスト・イットRは機能性でも一歩先を行っています。
たとえば粘着力。粘着力が弱いと、落ちてどこかに行ってしまう恐れがありますが、3Mの商品の粘着力は強力です。さらに、PCの画面や壁などの垂直な面に貼るための「強粘着」モデルも用意されています。
最近のリニューアルによってカラーバリエーションが増え、「仕事用」「プライベート用」などと使い分けがしやすくなりました。
また、意外と知られていませんが、サイズもたくさん用意されています。米国で一般的なのは75mm四方、つまり正方形のモデルなのですが、日本では細長い25mm×75mmが人気です。サイズは他にもたくさんありますから、まずは25mm×75mmを試してから大きくするなり小さくするなり、好みのものを探すとよいでしょう。ここまで幅広くサイズを取り揃えているのも、3Mくらいです。
ティッシュペーパーのように片手で取り出せる「ポスト・イットR 強粘着ふせん/ノート ポータブルシリーズ ポップアップタイプ」も、多用する方にはお勧めです。
ポスト・イットRはもともと、コミュニケーションとクリエイティブに主眼を置いて作られた文房具です。ご自分のスタイルに合った製品を、好きな方法で使い、日常を豊かにしてください。
【ご紹介したアイテム詳細はこちら】
ポスト・イットRプロダクト一覧
※記事の情報は2019年12月10日時点のものです。
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【PROFILE】
菅未里(かん・みさと)
文具ソムリエール。
文房具販売・仕入れ担当を経て、文房具の専門家として独立。
国内外で商品や売り場の企画・監修、各種メディア出演、メーカーのコンサルティング、執筆などを行っている。日経MJなど連載多数。
著書に『私の好きな 文房具の秘密』(エイ出版社)、『仕事を効率化する ビジネス文具』(ポプラ社)、『毎日が楽しくなる きらめき文房具』(KADOKAWA)、『文具に恋して。』(洋泉社)がある。
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