《まとめ》創造をする人のための「旅」

NOV 26, 2020

旅行&音楽ライター:前原利行 《まとめ》創造をする人のための「旅」

NOV 26, 2020

旅行&音楽ライター:前原利行 《まとめ》創造をする人のための「旅」 "創造力"とは、自分自身のルーティーンから抜け出すことから生まれる。コンフォートゾーンを出て、不自由だらけの場所に行くことで自らの環境を強制的に変えられるのが旅行の醍醐味です。異国にいるという緊張の中で受けた新鮮な体験は、きっとあなたに大きな刺激を与え、自分の中で眠っていた何かが引き出されていくのが感じられるでしょう。この連載では、そんな創造力を刺激するための"ここではないどこか"への旅を紹介していきます。

※本文の記事で書かれている内容や画像は2000~2018年の紀行をもとにしたものです。

優雅に見える美を追求した巨大建築タージ・マハル

優雅に見える美を追求した巨大建築タージ・マハル

APR 30, 2020 権力者の墓廟ではないタージ・マハル
タージ・マハルはインドを代表する歴史建築というより、「インドそのもの」だと言っていいかもしれない。世界中の誰もがそれを見ればインドだとわかる、日本なら富士山のような存在だからだ。第1回は、世界でもっとも有名な建築物のひとつであるタージ・マハル。なぜ多くの人がこの建物に魅かれるのかを、探っていきたい。
ミナレット(尖塔)を巡る旅 ブハラ(ウズベキスタン)とデリー(インド)

ミナレット(尖塔)を巡る旅 ブハラ(ウズベキスタン)とデリー(インド)

MAY 26, 2020 中央アジアの古都ブハラに立つカラーン・ミナレット
日本を出て旅先に着いた翌朝、モスクから大音量で聞こえるアザーン(イスラム教の礼拝の呼びかけ)で目覚めることがある。それが流れるのはモスクに付随する「ミナレット(尖塔)」からだ。第2回はそんなミナレットの中から、「創造性」を感じさせる私のお気に入りを2つ紹介したい。
ウユニ塩湖――アンデスの高地で空と大地が交わる「天空の鏡」

ウユニ塩湖――アンデスの高地で空と大地が交わる「天空の鏡」

JUN 30, 2020 ウユニ塩湖を目指して、ボリビアの古都スクレへ
ふだん海外で自分が好んで行く場所は、大自然より都市や建造物といった"人"に関わる場所が多い。しかし、こと南米に関しては違った。今回はその南米の旅の中で、ひときわ印象に残ったボリビアのウユニ塩湖の旅を紹介したい。
クリエイターたちが旅に出て手にしたもの

クリエイターたちが旅に出て手にしたもの

JUL 28, 2020 カフェで過ごす青春/ヘミングウェイのパリ
時代もジャンルも異なるクリエイターたちが、それぞれ自分自身のターニングポイントとなった異国への旅を紹介します。パリというモダンシティに刺激を受けたヘミングウェイ、キャリアの転換となったデヴィッド・ボウイのベルリン行き、そして"脱サラ"してイタリアへ向かったゲーテです。
イグアスの滝のボートツアー|水煙と落下する水の圧力を体で感じて。

イグアスの滝のボートツアー|水煙と落下する水の圧力を体で感じて。

AUG 25, 2020 ナイアガラの滝をしのぐスケールの滝
数年前にようやく私は3カ月の休みが作れ、念願だった南米への旅に出た。都会には都会の魅力があるが、既に南米ならではの風景に魅入られていた私は、限りある旅の時間を見たことがない自然の絶景が見ることに費やしたいと思ったのだ。
ガウディが彩ったバルセロナ(スペイン)| 優れた創造力は時の風化に耐える

ガウディが彩ったバルセロナ(スペイン)| 優れた創造力は時の風化に耐える

SEP 29, 2020 ガウディのスタートは"装飾"からだった
スペインのバルセロナを訪れる観光客の多くが、最初に目指すのがサグラダ・ファミリアだ。いや、この教会を見にバルセロナを訪れていると言っても過言ではないだろう。今回はその建築家ガウディを生んだバルセロナを訪ね、その「創造性」を探ってみたい。
ボロブドゥール仏教寺院(インドネシア)| 地上に創造された曼陀羅(まんだら)の世界

ボロブドゥール仏教寺院(インドネシア)| 地上に創造された曼陀羅(まんだら)の世界

OCT 27, 2020 ジャワの密林に夜明けが訪れる
インドネシアのジャワ島中部にある仏教遺跡ボロブドゥール。世界遺産に登録され、内外の観光客を集める一大観光地だ。今回はこの世界最大の仏教遺跡を訪れ、大乗仏教の曼陀羅を地上に造り上げた、名もなき人々の「創造力」を探っていきたい。
ニューオーリンズ | 多様性が新しいものを育む、料理と音楽とブードゥーの街

ニューオーリンズ | 多様性が新しいものを育む、料理と音楽とブードゥーの街

NOV 26, 2020 フランスやスペイン時代の面影を残す街
アメリカ合衆国南部、ルイジアナ州最大の都市ニューオーリンズ。大河ミシシッピがメキシコ湾に注ぐ河口近くにあるこの都市は、フランス、スペイン、カリブ海、アフリカなどアメリカ以外の様々な人種や民族、歴史が交差し、独自の文化を育んできた。今回はそんな出自の異なる多様性から生まれた「創造力」を探ってみたい。
1杯のコーヒーから始まる創造|クリエイターたちのカフェ(パリ、ウィーン、ニューヨーク)

1杯のコーヒーから始まる創造|クリエイターたちのカフェ(パリ、ウィーン、ニューヨーク)

DEC 29, 2020 コーヒーの起源
嗜好品だが、私たちの生活になくてはならない飲み物がコーヒーやお茶だ。歴史の中では、コーヒーを提供するカフェに多くの知識人が集まり、互いに刺激を与え合った。今回はコーヒー、そしてカフェの歴史と、そこに集ったクリエイターたちの話だ。
世界遺産・石見銀山遺跡(日本・島根県)| 技術革新と銀の需要が世界経済を活性化した

世界遺産・石見銀山遺跡(日本・島根県)| 技術革新と銀の需要が世界経済を活性化した

FEB 24, 2021 16世紀後半、銀が世界を結んだ
貨幣として昔から世界的に流通していた金、銀、銅(初期には貝貨も)。しかし、中世までは技術的な問題から金属の産出量には限界があり、それに伴う貨幣経済の浸透にも限界があった。それを最初に打ち破ったのが、アメリカと日本で産出された銀だった。
カッパドキアの岩窟教会と地下都市(トルコ)|大自然が創造した景観とそれに手を加えた人々

カッパドキアの岩窟教会と地下都市(トルコ)|大自然が創造した景観とそれに手を加えた人々

MAR 16, 2021 カッパドキアに日が昇る
空は白んできたが、日の出まではまだしばらく時間はありそうだ。目の前の気球に熱い空気が送り込まれると、やがて気球は膨んだ体を起こすように立ち上がった。それまでただ作業を見ていた乗客たちが、気球に下げられたカゴに乗り込むように指示を受ける。
ギザのピラミッド(エジプト)|現存する世界最古の巨大建造物

ギザのピラミッド(エジプト)|現存する世界最古の巨大建造物

MAR 31, 2021 旅の途中で。カイロ
エジプトを訪れたのは、もうずいぶん前のことだ。私は仕事を辞めて出た長い旅の途中で、日本を出てすでに1年が過ぎていた。1996年5月、ギリシャのアテネから飛行機でカイロに入り、新市街にあった当時の日本人宿サファリホテルに入り、そこで2週間ほど過ごしていた。
インドの国民的ドリンク「チャーイ」| 進化するお茶の飲み方

インドの国民的ドリンク「チャーイ」| 進化するお茶の飲み方

APR 27, 2021 中国からイギリスに伝わったお茶
お茶の木であるチャノキの原産地は、インドのアッサム地方、あるいは中国の雲南地方といわれている。ともあれお茶を飲むという習慣が最初に生まれたのは、中国西南部にある雲南地方や隣接する四川地方だったらしい。
20世紀ダンスの革新者たち(パリ)| イサドラ・ダンカンとニジンスキー

20世紀ダンスの革新者たち(パリ)| イサドラ・ダンカンとニジンスキー

JUN 4, 2021 モダンダンスの祖、イサドラ・ダンカン(1877-1927)
20世紀初頭、ダンスの世界に大きな変革をもたらした人物が2人いた。技巧を重視したクラシックバレエとは異なり、感情を芸術的に表現して「モダンダンスの祖」と呼ばれたイサドラ・ダンカン、そして女性中心だったバレエの世界に生まれた初の男性スターのヴァーツラフ・ニジンスキー。
想像から創造へ。西欧の技術をかたちに | 集成館事業(鹿児島県)

想像から創造へ。西欧の技術をかたちに | 集成館事業(鹿児島県)

JUL 6, 2021 幕末の日本と薩摩藩
19世紀も中頃になると長く続いた幕藩体制は疲弊し、諸外国の脅威に対応できず、武士たちの間では尊王攘夷運動が広まりを見せていた。この頃の日本近海には外国船が出没しており、1840年から2年間続いたアヘン戦争で大国・清がイギリスに敗北したというニュースが衝撃をもたらした。
ギリシャへの旅(アテネとミコノス島)| 見知らぬ人々との出会いを求めて

ギリシャへの旅(アテネとミコノス島)| 見知らぬ人々との出会いを求めて

AUG 3, 2021 通り過ぎたギリシャ/コルフ島
歴史好きな自分がギリシャを旅するのは当然のことだった。世界史で慣れ親しんだ歴史や文化ももちろんだが、子どもの頃から読んでいたギリシャ神話やホメロスの叙事詩、古代を舞台にした映画の影響もあった。それらへの憧れが私を惹きつけたのだろう。
レンソイス・マラニャンセス国立公園(ブラジル)| 大砂丘に年に一度現れる青いラグーン

レンソイス・マラニャンセス国立公園(ブラジル)| 大砂丘に年に一度現れる青いラグーン

AUG 25, 2021 南米・レンソイスへの旅
南米の旅は、とにかく素晴らしい景色の連続だった。旧大陸では見たことがないような、ダイナミックな大自然に感銘したのだ。今回はその旅から、ブラジル北東部にあるレンソイス・マラニャンセス国立公園を紹介したい。
インカの古都クスコへの旅(ペルー)| 失われた文明の痕跡を求めて

インカの古都クスコへの旅(ペルー)| 失われた文明の痕跡を求めて

OCT 05, 2021 旅の途中で。アンデス高地の古都クスコへ
2014年の初秋、私の南米の旅も後半に差し掛かっていた。富士山よりも高い海抜3800m以上の高さにあるティティカカ湖からバスで6時間ほどかけ、標高3399mの都市クスコに到着した。クスコはかつてのインカ帝国の都で、今でも40万人以上の人々が住むペルー有数の都市だ。
ヨーロッパの中のアラブ。イスラム建築の傑作、グラナダのアルハンブラ宮殿(スペイン)

ヨーロッパの中のアラブ。イスラム建築の傑作、グラナダのアルハンブラ宮殿(スペイン)

OCT 26, 2021 ヨーロッパの片隅で華開いたイスラム文化
アルハンブラ宮殿を私が初めて訪れたのは、真夏の1989年8月だった。この最初の印象は残念ながらあまり覚えていない。というのも、その後3回もこの宮殿を訪れているので、印象が上書きされてしまったからだ。
世界遺産・白川郷と五箇山|養蚕と焔硝(えんしょう)作りから生まれた合掌造りの集落

世界遺産・白川郷と五箇山|養蚕と焔硝(えんしょう)作りから生まれた合掌造りの集落

NOV 24, 2021 山の谷間に点在する、大きな茅(かや)ぶき屋根の合掌(がっしょう)造りの風景
国内有数の観光スポットで、世界遺産にも登録された「白川郷・五箇山(ごかやま)の合掌造り集落」だ。しかしそのフォトジェニックな姿が、どうして生まれたのかを知っている人は少ないだろう。
西欧が求めたスパイスの産地を訪ねる旅|南インドのマラバール地方(ケーララ州)

西欧が求めたスパイスの産地を訪ねる旅|南インドのマラバール地方(ケーララ州)

DEC 28, 2021 古代ローマ人が求めたインドのこしょう
インド南西部、現在のケーララ州のアラビア海に面した細長い地域は、マラバール地方とも呼ばれてきた。私はこの地方を何度も旅したが、最初に訪れたときの目的がスパイス、それもこしょうの産地を訪ねることだった。
大洋の中の島々への旅。北大西洋のアソーレス諸島(ポルトガル)

大洋の中の島々への旅。北大西洋のアソーレス諸島(ポルトガル)

FEB 1, 2022 大西洋に浮かぶ9つの島々
世界地図を広げて海の部分を見てみると、あらためて陸地よりも海の部分が多いことに気付かされる。そんな大洋の中に、時おりけし粒のように小さな島々がある。アソーレス諸島は北大西洋にある、そうした島々だ。
伊豆から鎌倉へ/挙兵から鎌倉入りまでの源頼朝の足跡をたどる(静岡県・神奈川県)

伊豆から鎌倉へ/挙兵から鎌倉入りまでの源頼朝の足跡をたどる(静岡県・神奈川県)

JUN 14, 2022 流人として暮らした伊東の地
平安時代末期の「平治の乱」で、源頼朝の父・源義朝は敗者となり、東国へ逃亡する途中で誅殺(ちゅうさつ)されてしまう。頼朝には2人の兄がいたが、頼朝の母親が熱田神宮大宮司(あつたじんぐうだいぐうじ)の娘と家柄が上だったため、義朝の嫡男(ちゃくなん)として見られていたようだ。
大河アマゾンで過ごす大人の夏休み。マナウスのジャングルツアーと川下り(ブラジル)

大河アマゾンで過ごす大人の夏休み。マナウスのジャングルツアーと川下り(ブラジル)

AUG 23, 2022 アマゾンに開けた都市・マナウス
仕事がまだ少ない最初の2〜3年を除けば、旅行ライターを始めてからずっと、旅といえば仕事関連ばかりだった。それが15年目ぐらいにちょうど仕事が切れるタイミングがあり、久しぶりに仕事抜きの長期海外旅行に出た。
倭から日本へ。遣隋使が国家の自覚をもたらした飛鳥の地(奈良県)

倭から日本へ。遣隋使が国家の自覚をもたらした飛鳥の地(奈良県)

NOV 1, 2022 「日本」という国はいつから始まったのだろう。
その人の思想や立場によってもその起源は分かれるところだが、現在の日本の多くを束ね、対外的にも対等な国として認識される「くに」になったとすれば、それは飛鳥時代ぐらいからなのかなと思う。「人は他者を見て己を知る」というが、「くに」も同じ。大和の天皇家や有力豪族たちが、自分たちを「くに」として意識したのも、朝鮮半島や中国の国々と接するようになってからで、そこから世界に通用する「国づくり」という創造が始まったのではないか。
黒人音楽と白人音楽が融合し、新しいサウンドが生まれた街メンフィス(アメリカ)

黒人音楽と白人音楽が融合し、新しいサウンドが生まれた街メンフィス(アメリカ)

JAN 10, 2023 アメリカ南部の都市メンフィス。
"ジャズ発祥の地"ともいわれるニューオーリンズ、カントリーのナッシュビルと並んで語られることが多いが、メンフィスは、ブルース、ソウル、ゴスペル、そしてロックンロールと多様なジャンルの音楽を生み、育んできた。今回はそんなメンフィスを訪れ、黒人音楽と白人音楽の融合から生まれた音楽の歴史をたどる旅をした。
  • プロフィール画像 旅行&音楽ライター:前原利行

    【PROFILE】

    前原利行(まえはら・としゆき)
    ライター&編集者。音楽業界、旅行会社を経て独立。フリーランスで海外旅行ライターの仕事のほか、映画や音楽、アート、歴史など海外カルチャー全般に関心を持ち執筆活動。訪問した国はアジア、ヨーロッパ、アフリカなど80カ国以上。仕事のかたわらバンド活動(ベースとキーボード)も活発に続け、数多くの音楽CDを制作、発表した。2023年2月20日逝去。享年61歳。

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